「花とゆめ」2013年17号 スキップ・ビート!感想
著者:仲村佳樹
幕を開けるということは、敦賀さんへの気持ちを育てるということ。それは、敦賀さんが苦しんでいることを知っているのに、その状況が続いて欲しいという醜い気持ちも育ってしまうことになる。嫌だ。怖い。そんな恐怖に身をすくめるキョーコに対して、ローリィは「目を逸らすな」と言う。キョーコが今感じている気持ち、表情、それをしっかりと見て覚えることがいつか必ずキョーコの演技の役に立つと。一流の役者を目指す以上、人生には何一つ無駄になるものはない。たとえそれが、他人が羨むような経験じゃなくても。
ローリィの言葉で、キョーコは母親のこと。それが演技で役に立ったことを思い出す。続くローリィの言葉、上京してLMEに入って蓮とであった。地元にいて、一般的な女子高生ではできなかった恋愛を経験しようとしている。今更なかったことにできるのか?という言葉に、キョーコは今までのことを思い出していく。そして、全部つながっているのだ、自分は子供のころから敦賀さんへまっすぐ延びた布石の上に乗っていたのだと気付く。だったら、私なんかに逆らえるはずがない。
そしてキョーコは、敦賀さんの他人と紡ぐ幸せを祈れない自分なんか地獄へ行けばいいと泣きながら、自分の顔を鏡でみる。あとで罰を受けるから、今生の胸の中では敦賀さんを想うことを赦してくださいと思いながら。映ったのはヒドイ不細工な泣き顔だった。
キョーコが去った後、キョーコが蓮に惚れそうたと自覚した(悪い魔法にかかりそうだと思った)のがDARK MOONの嘉月の演技テストの直後(蓮がコーン(石)にキスしたところ)としって落ち込むローリィ。「ヒール兄妹」でキョーコへの荒療治が成功したのだと思っていたのに。キョーコの演技にだまされたが、かえって蓮は気付かないであるころうことに好都合だとも感じる。そして改めて、キョーコが世界に通用する役者になるところを磨いてみたいと思う。だがその前に、日本だ。
街には泣き止んで泣きはらした目をして、でも晴れ晴れとした顔で空を仰ぐキョーコがいた。
うんうん、ホントいい恋をしているよ。
蓮のコーンへのキスって2005年だよ(^^;; 長かった。実に長かった。
ローリィよ。キョーコの布石は6歳の出会いからなんだぞ。どうぞ驚け、おののけ!(笑)
今号は「蓮さまクリアラメ下じき」が付録でした。キラキラしてる。
次回18、19号はお休みで20号(9月20日発売)に掲載。
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