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2012/07/31

「アルセーヌ・ルパン」読書案内(2012年入手可状況)

アルセーヌ・ルパンシリーズの未発表作「ルパン、最後の恋」の発売が発表されました。発売前に予習しておこう、ということで、2012年7月現在入手できる翻訳作品を調べてみました。(翻訳版で、複数冊発行されている出版社のもの)

入手できないのものを含めた一覧は以下にあります。
「アルセーヌ・ルパン」邦訳一覧

在庫は各出版社のサイトに拠る。並び順は「アルセーヌ・ルパン」作品リストに従う。


●偕成社アルセーヌ=ルパン全集(20冊)+ノンシリーズ4冊
「ルパンの冒険」「奇岩城」「813」「続813」「ルパンの告白」「オルヌカン城の謎」「金三角」「三十棺桶島」「虎の牙(上)」「虎の牙(下)」「八点鐘」「カリオストロ伯爵夫人」「緑の目の令嬢」「バーネット探偵社」「謎の家」「バール・イ・ヴァ荘」「二つの微笑をもつ女」「特捜班ビクトール」「カリオストロの復讐」「ルパン最後の事件」/ノンシリーズ「赤い数珠」「バルタザールのとっぴな生活」「真夜中から七時まで」「赤い輪」
偕成社:アルセーヌ=ルパン全集

●創元推理文庫(9冊)+ノンシリーズ1冊
「怪盗紳士リュパン」「リュパン対ホームズ」「リュパンの冒険」「水晶の栓」「金三角」「虎の牙」「カリオストロ伯爵夫人」「特捜班ヴィクトール」「カリオストロの復讐」/ノンシリーズ「ジェリコ公爵」
創元推理文庫:アルセーヌ・リュパン・シリーズ他

●偕成社文庫(8冊)
「怪盗紳士ルパン」「ルパン対ホームズ」「ルパンの冒険」「奇岩城」「813」「続813」「カリオストロ伯爵夫人」「カリオストロの復讐」

●新潮文庫(4冊)
「ルパン対」「奇岩城」「813」「続813」
新潮文庫:ルパン傑作集

●ハヤカワ文庫(3冊)
「奇岩城」「水晶の栓」「カリオストロ伯爵夫人」
ハヤカワ文庫:アルセーヌ・ルパンシリーズ

●岩波少年文庫(3冊)
「怪盗ルパン」「ルパン対ホームズ」「奇岩城」


現在は偕成社の全集が一番揃いやすいです。在庫のない「怪盗紳士ルパン」「ルパン対ホームズ」は偕成社文庫等で、「水晶の栓」は創元推理文庫、ハヤカワ文庫で補完することができます。


既存のアルセーヌ・ルパンシリーズをコンプリートするためには、次の2冊も必須です。どちらも入手可。
ミステリ・マガジン2005年11月号ハヤカワ・オンライン
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/710511.html
e-hon 本/戯曲アルセーヌ・ルパン/モーリス・ルブラン/著 フランシス・ド・クロワッセ/著 小高美保/訳
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031813905

「アルセーヌ・ルパン」読書案内
偕成社「アルセーヌ=ルパン全集」を読もう


□2012/12/30
2012年、ハヤカワ・ポケット・ミステリから「ルパン、最後の恋」が発売されました・
また、ハヤカワ文庫の「怪盗紳士ルパン」は増刷されて現在入手可です。
ハヤカワ・オンライン|早川書房のミステリ・SF・ノンフィクション:検索結果一覧:モーリス・ルブラン
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/item_search_list?author_name=%A5%E2%A1%BC%A5%EA%A5%B9%A1%A6%A5%EB%A5%D6%A5%E9%A5%F3

2012/07/25

モーリス・ルブランの新作「ルパン、最後の恋」の邦訳発売決定!

約70年ぶりに発表されたモーリス・ルブランのアルセーヌ・ルパンシリーズの新作(「アルセーヌ・ルパン最後の恋(22)」)が「ルパン、最後の恋」という題で早川書房から9月に発売予定。雑誌「ミステリマガジン」2012年9月号で発表されたようです。

怪盗ルパン「新作」9月に出版 70年ぶり、早川書房 - 47NEWS(よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/201207/CN2012072501001097.html
ルパン「新作」9月に出版 70年ぶり - 社会ニュース nikkansports.com
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20120725-988971.html

「ルパン、最後の恋」は1936年頃に執筆されましたが、推敲半ばでルブランが亡くなり、発表されることはありませんでした。1990年代に原稿が発見され、今年5月にフランスで初めて出版されたのです。真作です。日本語訳を待ってました!


怪盗ルパン最後の恋 - NHK 海外ネットワーク(動画あり)
http://www.nhk.or.jp/worldnet/archives/year/detail20120707_31.html

フランスで「アルセーヌ・ルパン最後の恋」が出版
フランスで「アルセーヌ・ルパン最後の恋」が出版(続)
「NHK海外ネットワーク」2012年7月7日放送 最後のルパン フランスで出版


□2012/07/27
「ミステリマガジン」2012年9月号の洋書案内で、「Le dernier amour d'Arsene Lupin」(「アルセーヌ・ルパン最後の恋」)が紹介されています。執筆者は平岡敦氏。早川書房から翻訳刊行が決定とありますが、具体的な邦題、翻訳者については書かれていません。

記事では、「最後の恋」発見の経緯、あらすじが記載されています。「最後の恋」で描かれているという新たなルパン像を早く読みたいです。

ツイッターでは、9月にハヤカワ・ポケット・ミステリで刊行されるという情報が出ています。
Twitter / Hayakawashobo(早川書房)
http://twitter.com/Hayakawashobo/status/228054569299607552

ルパン未発表作『ルパン、最後の恋』。9月刊行で鋭意作業しております。よろしくお願いいたします。

Twitter / hykw_sales(早川書房営業部)
https://twitter.com/hykw_sales/status/228102222876114944

9月ポケミスです!

スポーツ報知によると、翻訳は平岡敦氏が担当。
「怪盗ルパン」70年ぶりに新作:社会:スポーツ報知
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20120726-OHT1T00038.htm


□2012/07/31
早川書房のサイトにデータが登録されたようです。
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/item_search_list.php?detail_search_flg=1&form_reset=%BE%E5%B5%AD%A4%CE%B8%A1%BA%F7%B7%EB%B2%CC%A4%CE%C3%E6%A4%AB%A4%E9%B9%CA%A4%EA%B9%FE%A4%E0&selling_opening_day_y=2012&selling_opening_day_m=9&selling_opening_day_type=1&item_type_id%5B%5D=2&item_name=&author_name=&order_by=0&x=51&y=14

ルパン、最後の恋
モーリス・ルブラン(著)
刊行日: 2012/09/06
ハヤカワ・ミステリ1863


2012/07/22

雑誌「イブニング」2012年15号 「アバンチュリエ」第31回

森田崇氏による漫画。モーリス・ルブラン原作“新訳アルセーヌ・ルパン”。
Chapitre31「金髪婦人 episode4 暗中微光 その2」

犯行現場の共通点で、建築家ルシアン・デタンジュの名前が浮かぶ。ハーロック・ショームズは変装してデタンジュの屋敷に乗り込む。


怪我が元で熱に浮かされたウィルソン君を前に喜々として推理を披露するショームズ。ある意味鬼畜(^^;; 今度の腕はわざとだろ!(笑) 〆も鬼。

み、水…(;_;)ノ...     |_|←水


デタンジュ邸に住むのは主ルシアンとクロチルドという黒色の髪の娘だった。ショームズは別名・別人で出入りするアルセーヌ・ルパンを目撃する。クロチルドとルパンは愛し合っている様子だった。デタンジュ邸を出たルパンを追ったショームズは、ルパンが手下たちに堅固に守られている様子を見て、ガニマールに救援を頼む。

ガニちゃん酔っぱらってるし(^^;;


ちなみにアルセーヌ・ルパンはショームズの予測通り1874年生まれ。


森田崇「アバンチュリエ」情報

2012/07/15

「花とゆめ」2012年15号 スキップ・ビート!感想

著者:仲村佳樹

アイツが動き出しそうだ。自由にしたらそいつは、暴走をくい止めてくれるはずの存在のキョーコに牙をむく可能性がある。そう感じて、蓮は、封印したクオンの闇の部分をさらに押さえつける。

蓮は貴島との仕事後であったらしく、貴島から飲みに誘われるが、急遽はいった仕事のため断る。その代わりにとキョーコの誕生日を訪ねられる(おそらくこっちが本題)。蓮のまえに、「DARK MOON」競演女優の逸美ちゃんとかに聞いてみたがことわられたらしい。寝た子を起こすなと(蓮の不機嫌の源だから)内心憤慨している社さんをよそに、蓮はあっさりと誕生日を教える。

女の子の情報に疎そうな蓮から聞けるとは思わなかった、キョーコ親しいといってもデコメももらわないし、と貴島は悪気なく言うのだったが、蓮は、デコメは送ったことももらったこともない、どうせなら声がききたいだろうとやりかえす。

とりあえず、貴島は蓮に釘をさされたのだと分かったらしい。社さんと次の仕事に向かう蓮は、「合理的かと思って」と口にする。社さんは蓮がキョーコを思ってとった行動だと分かるので、これからもキョーコちゃんの男の査定をしてあげろよと諭す。その一方で、蓮の口調が冗談風でもなかったし軽く嘉月(「DARK MOON」の役)が入って蓮の闇の部分が見えた風なので、社さんは蓮の精神的な不安定さを感じていた。

キョーコと尚が乗った車はTBMへ着こうとしていた。キョーコ食べようと思っていたおにぎりをわざと尚が食べたり、ちょっとしたいさかいが起きていいて、怒りでキョーコがそっぽを向いた先に蓮が。蓮の急遽入った仕事もTBMだったのだ。


蓮の貴島への挑発きましたよ。んでやっぱ社さんと蓮のやりとり好きだな。


次回16号はお休みで17号から再開。
「スキップ・ビート!」感想のバックナンバーはこちらから

2012/07/09

作品リストの「アルセーヌ・ルパン最後の恋」の作品No.を改めること

約70年ぶりの新作「アルセーヌ・ルパン最後の恋」の単行本No.および作品No.を「22」にしました。
日本語版が出る期待値を込めて!

「アルセーヌ・ルパン」作品リスト

「手にした時計で五分間/アルセーヌ・ルパンとの十五分」「その女性は僕のもの」については補足情報としました。

2012/07/08

「NHK海外ネットワーク」2012年7月7日放送 最後のルパン フランスで出版

モーリス・ルブランの死後70年を経て初めてフランスで出版された「アルセーヌ・ルパン最後の恋(22)」について取り上げられました。

モーリス・ルブランの孫娘フロランスさん、ルブランの伝記作家ドゥルアール氏、編集者のブレ=フランキッティ氏がインタビューを受けてました。2005年に日本で公開された映画「ルパン」の映像が流れてました。ロマン・デュリスの走り方はいつ見ても変です(笑)

ルブランの直筆原稿も映ってました! タイトルは本人の直筆。タイプ打ちで、手書きの推敲のあとも残っています。結構、修正多い。後半はほとんど推敲されていないみたい。

フロランスさんによると「祖父は紳士で見た目も洗練されていた」そうです。作品が完結しないのは残念に思うので、出版を決めたそうです。


「ルパン最後の恋」の内容は、というと。
舞台は1920年代のパリ郊外。アルセーヌ・ルパンが先祖から受け継いだ一冊の本をめぐって、イギリスの諜報部員に狙われる。教師に身をやつしたルパンは、パリ郊外の貧困に苦しむ子供たちを見て、インフラを整備し、公園を整備することを決意する。

これまで金持ちから盗みを働いてきたルパンが、貧しい人々のためによいことをする、という、今までの像とは異なったすがたが描かれているそうです。(そうなんです。ルパンは私欲の為に行動してきたんです。だからねえ、ポプラ社の全集を全面に出すのはおかしいって(^^;;)

そして美女との恋。(次の会話は番組で朗読されてました)

ヒロイン「私はあなたが好きなの」
ルパン「もし私が普通の人間ではなかったらどうするんだい?」
ヒロイン「その運命をあなたとともに分かち合うわ」
ルパン「きみを犠牲にはできない」

日本語版は年内の出版にむけて準備中!とか。うわああ、どこから出るんだろう?

フランスでは5月に発売されて、発行部数は4万部だそう。(ジャンル別のランキングに顔をのぞかせていて、70年前の作品だと考えたらすごいと思う)。


フランス語版は以下のサイト入手することができます。
LE DERNIER AMOUR D ARSENE LUPIN (LITTERATURE) 紀伊國屋書店BookWeb
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htmy/2353151523.html
LE DERNIER AMOUR D'ARSENE LUPIN - フランス語書籍専門 欧明社 Librairie OMEISHA
http://www.omeisha.com/?pid=44544841
Le dernier amour d'Arsene Lupin Amazon.fr Maurice Leblanc Livres(フランス語)
http://www.amazon.fr/dp/2353151523

エトルタにあるモーリス・ルブラン記念館。
Bienvenue sur le site d'arsene lupin - Etretat(フランス語。公式サイト)
http://www.arsene-lupin.com/
Cultural Etretat - Le Clos Lupin - Pages - Office de Tourisme d'Etretat - ETRETAT : naturellement belle(フランス語)
http://www.etretat.net/office-de-tourisme-etretat/modules/content/content.php?page=maison-maurice-leblanc
小説家モーリス・ルブランの足跡をたどるエトルタ―「アルセーヌ・ルパンの家」
hhttp://www.museesdefrance.org/museum/serialize/backnumber/1105/museum.html

番組内では作品が見つかったのが昨年と言ってたけれど、微妙なところかも。「ル・フィガロ」の記事などによると、1980年代から「最後の恋」の存在は研究者やファンの間では知られていたけれど、ルブランの息子は出版したがらなかった。フロランスさんが父(ルブランの息子)の遺品の中から見つけたわけだけれど、あえて探そうとしなかったってことかしら。ともあれ、フロランスさんが出版を決意したのが、昨年ということは確か。

Le Figaro - Livres Arsene Lupin revient(フランス語。「アルセーヌ・ルパンは戻って来ます」)
http://www.lefigaro.fr/livres/2012/05/22/03005-20120522ARTFIG00455-arsene-lupin-revient.php
恋してフランス : ルパンが帰ってきた!(「ル・フィガロ」の記事の抜粋訳)
http://amourfrancejp.com/lite/archives/7399108.html


NHK 海外ネットワーク - 毎週土曜夕方6:10~6:42放送【総合テレビ】
http://www.nhk.or.jp/worldnet/

2012年7月7日のNHK海外ネットワークで「アルセーヌ・ルパン最後の恋」を特集予定
フランスで「アルセーヌ・ルパン最後の恋」が出版
フランスで「アルセーヌ・ルパン最後の恋」が出版(続)


□2012/07/09
サイトに放送内容がアップされました。
怪盗ルパン最後の恋 - NHK 海外ネットワーク(動画あり)
http://www.nhk.or.jp/worldnet/archives/year/detail20120707_31.html


□2012/07/10
原稿が見つかったのは1990年代半ばです。特集にも出ていたドゥルアール氏が執筆した「Dictionnaire Arsene Lupin」(「アルセーヌ・ルパン事典」2001年刊)には、「アルセーヌ・ルパン最後の恋」の内容が反映されています。
「Dictionnaire Arsene Lupin」を閲覧した


□2012/07/20
動画が見られます。内容は公式サイトと同じと思われます。配信期間は2012年7月18日~2012年8月18日。
最後のルパン フランスで出版 海外ネットワーク 7月7日放送|無料動画 GyaO![ギャオ]|海外ネットワーク|バラエティ・スポーツ(動画あり)
http://gyao.yahoo.co.jp/player/00397/v10247/v0991200000000544764/
海外ネットワーク - goo 動画(動画あり)
http://bb.goo.ne.jp/life-culture/f_program/nhk_worldnet/index.html


□2012/09/11
原稿発見の時期はNHKの放送が正しいです。すみません、混乱していました。

ドゥルアール氏は以前、ルブランの息子に取材して、原稿を確認しました。ルブランの息子は原稿を表に出したがらなかったので、その娘のフロランスさんがどこにあるか知らなくて当然です。それが2011年に見つかったということですね。

2012/07/06

2012年7月7日のNHK海外ネットワークで「アルセーヌ・ルパン最後の恋」を特集予定

「NHK海外ネットワーク」という番組の2012年7月7日放送予定の回で「アルセーヌ・ルパン最後の恋(22)」が取り上げられるようです。

NHK 海外ネットワーク - 毎週土曜夕方6:10~6:42放送【総合テレビ】
http://www.nhk.or.jp/worldnet/

THIS WEEK 2012.7.7
ワールドトレンド:最後のルパン フランスで出版
アルセーヌ・ルパンの新作が70年ぶりに出版
「ルパン最後の恋」が語りかけるのは

NHKネットクラブ 番組表ウオッチ!-お気に入り番組ウオッチ!番組登録の確認
https://pid.nhk.or.jp/pid04/ReminderInsert/Confirm.do?area=001&date=20120707&media=21&eid=22585&areasel=false

番組タイトル:NHK海外ネットワーク
▽アメリカを襲う竜巻対策最前線▽怪盗ルパン未発表作品出版
チャンネル:総合
放送日: 2012年7月7日(土)
放送時間:午後6:10~午後6:42(32分)

▽「怪盗ルパン」の未発表作品がフランスで見つかり出版された。シリーズ最後となる作品に作者ルブランが込めた思いとは?


フランスで「アルセーヌ・ルパン最後の恋」が出版
フランスで「アルセーヌ・ルパン最後の恋」が出版(続)

2012/07/05

雑誌「イブニング」2012年14号 「アバンチュリエ」第30回

森田崇氏による漫画。モーリス・ルブラン原作“新訳アルセーヌ・ルパン”。
Chapitre30「金髪婦人 episode4 暗中微光 その1」

故ドートレック男爵邸に閉じこめられ一夜を明かさざるを得なくなったショームズとウィルソン。夜が明けてさらに屈辱的な出来事が2人を襲う。


開き直ってウィルソン肩を組みにいくショームズ、何かこわいんですけど(^^;; 夜が明けて衝撃な事実を知って顔ピキーンなショームズ、神経持つかな(^^;; ウィルソン君の命が心配。とか思ってるうちにさらなる侮辱が待っているわけだけれども。そこまでやるんかい。

ショームズは落ち着きを取り戻し、ルパンのやり口を分析しながら、捜査を進める。新聞を使ってショームズを揶揄するルパンの例の手口にも乗らない。最後の勝利は自分にあると信じて。

さらにルパン一味によると思われる妨害が続く。暴力は。ごろつき相手にショームズが憂さ晴らしをしている間にウィルソンが怪我をさせられてしまう。看病をしている間に謎を解くための光を見いだしたショームズ。

しかし、

腕!腕ーっ!(笑) 受難なウィルソン君なのでありました(-ノ-)/Ωチーン


森田崇「アバンチュリエ」情報

「アルセーヌ・ルパンとは何者か」感想(その2)

人物像の他に物語のつくりに関しても言及がある。

たとえば、主人公が探偵なら、作者は「探偵がどこを目指していくかを読者は知らない」という利点を使うことができる。探偵は犯人を知らず、読者はその探偵の側にいるからである。反対に、主人公が泥棒であれば、読者にはもう犯人がわかっている。それは主人公に決まっているからだ。(「ミステリマガジン」2012年7月号、P63)

クラルティの文。

シャアロック・ホルムスの場合には、新しい窃盗があり、新しい犯罪に当面する。此処では、私達はアルセエヌ・リュパンが犯人である事を前以って知っています。私達が物語の紛糾した糸を解けば、最後に強盗紳士に相会うようになるのです。(※引用にあたって、「リエパン」を「リュパン」に改めた。「アルセエヌ・リュパン」改造社、1929年、P5)

主人公が探偵の場合と泥棒の場合とでは、物語の筋が違ってくる。というわけだ。犯人がルパンであることが前提で、謎を紐解けばルパンに会うという筋書きはシリーズ最初の「逮捕」「獄中」「脱獄」が典型的だ。ただ、この筋書きの話は、全シリーズ中でもそれほど多くない。

クラルティの文章にある「私達」というのは、絡まった糸を解す主体は読者ということだろうか? 気になるところだ。

「怪盗紳士ルパン」の序文を書いたのはクラルティだが、友人の文士の言葉とされている箇所には、アルセーヌ・ルパンを世に送り出した編集者とルブランの目論見が反映されていると見てもよいだろう。単行本「怪盗紳士ルパン」の刊行は1907年。ルブランのエッセイは1933年。四半世紀の時を経ているが、主張していることは変わらない。

なお、ジュール・クラルティは小説家・劇作家でアカデミー・フランセーズの会員。クラルティは自著にチェーザレ・ロンブローゾに対する献辞を載せていて、犯罪捜査ということに興味があったのかと思う。おそらく、犯罪を描くこの本の序文を書いてもらうのにうってつけの人物だと判断したのだろう。
近代デジタルライブラリー - 心理写真(6コマ目)
http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/921748/6


1933年はルパンシリーズの殆どを書き終えた時期である。確かに主人公はアルセーヌ・ルパンという泥棒だが、話のつくりについては、シリーズに進行によって変わった点もあるという。

さて私が思うに、ルパンのシリーズには読者の興味をひく、独創的かつ重要な要素がある。当初私は、そのこともまたすぐには理解していなかった。もっとも文学というのはそういうものだ。書き手は自分が何をしなければならないか、始めたときには予測することはできない。すなわち自分の内側から出てきたものが自分という形になり、そしてしばし自分自身の新発見につながるのだ。話を戻すと、そのルパンにおける読者の興味をひく重要なこととは、現在と過去の関係である。つまり最も現代的なものと歴史や伝説が結びついている。(略)アルセーヌ・ルパンはこうした謎に、いわば趣味ともいえる探求心から挑戦し続けるのである。(「ミステリマガジン」2012年7月号、P64)

ルブラン自身が「三十棺桶島(10)」をあげているが、現代と歴史や伝説との結びつきもたびたび見られる要素であって、シリーズの魅力となっている。


私自身は主人公の性格付けというより中身は変わらないように思う。話が多様になったのは、「最後にルパン」は主人公の登場が遅くなるし、作り自体は難しいためもある思う。「最後にルパン」型の最高潮が「奇岩城(4)」で、大きく歴史がや歴史がからむのも「奇岩城」からだ。「奇岩城」をとらえ直すことで、シリーズの全体の流れが見えてくるのではないかと思う。(「金三角(9)」や「三十棺桶島(10)」はルパンの登場が遅れるが、ルパン自身が謎を生み出していない。)


□参考文献・参考サイト
・「ミステリマガジン」2012年7月号
・ジュウル・クラルティ「序」(「アルセエヌ・リュパン」佐佐木茂索訳、改造社、1929年)
・ジュール・クラルティ「『怪紳士』序文」保篠龍緒訳(名探偵読本7「怪盗ルパン」榊原晃三編、パシフィカ、1979年所収)
・トマ・ナルスジャック「アルセーヌ・リュパン」石川湧訳(「二つの微笑を持つ女」創元推理文庫、1972年所収)
・QUI EST ARSENE LUPIN ?(フランス語。「アルセーヌ・ルパンとは何者か」)
http://www.ebooksgratuits.com/html/leblanc_article_arsene_lupin.html
・Arsene Lupin gentleman-cambrioleur/Preface - Wikisource(フランス語。「怪盗紳士ルパン」の序文)
http://fr.wikisource.org/wiki/Ars%C3%A8ne_Lupin_gentleman-cambrioleur/Pr%C3%A9face


前→「アルセーヌ・ルパンとは何者か」感想(その1)

「アルセーヌ・ルパンとは何者か」感想(その1)

「アルセーヌ・ルパンとは何者か」は1933年に発表されたルブランのエッセイ。

うーん、自分が言葉にしたいことをずばり言われてしまった気がする。ルブランは冷静に見てると思う。

アルセーヌ・ルパンは本人もなぜだか分からないうちに事件に巻き込まれることがある。そして必ず見事にその状況から脱する。この場合見事にというのは、つまり前よりいくらか〝裕福〟になってということである。といっても、ルパンも時には真実を求める冒険の中に飛び込むこともある。そういう時のルパンは、ただ真実だけをポケットにいれて帰ってくるのだ。(「ミステリマガジン」2012年7月号、P64)

っていうくだりとか、かっこよすぎる。


さてこのエッセイ、一読して分かるのは、単行本「怪盗紳士ルパン(1)」に付けられたジュール・クラルティの序文と呼応しているということだ。類似が顕著に現れているのが、「主人公が泥棒であるということ」(訳者による小見出し)が書かれたくだりである。

また、それとは別に、アルセーヌ・ルパンを泥棒であると同時に、好感の持てる青年であるという二重の特徴を持つ主人公に仕立てなければならなかった(小説の主人公は感じがよくなければならないからだ)。そのためにはルパンの泥棒行為が人として許されること、もしくはごく当たり前のこととして読者が受けとれるように、人間味あふれる姿をみせる必要があった。そこでまず、ルパンが私利私欲だけから盗みをするのではなく、盗むという行為そのものを楽しんでいることにした。さらには善良な人々には決して手をださせなかった。そして時には思いきり気前のいいところをみせた。(「ミステリマガジン」2012年7月号、P63)

クラルティの文。

全くアルセエヌ・リュパンは一つの特殊なタイプです。あるいは、既に伝説的な型です。併し、将来にも残るものでしょう。溌剌とした。若い、快活な、予見すべからざる、譏刺的な容貌。泥棒で、強盗、詐欺、掏摸、何とでもおっしゃい。併し、この盗賊は同情深いのです。彼の一挙手一投足は磊々落々です。あの皮肉、あの魅力、あの機智! 彼は好事家ディレッタントです。芸術家です。
アルセエヌ・リュパンは唯窃むのじゃありません。盗んで面白がるのです。かれは選択します。必要に応じて彼は品物を返します。彼は高尚で、魅力に富み、騎士道的で、典雅です。(「アルセエヌ・リュパン」改造社、1929年、P5-6)

次の翻訳の方が分かりやすいかもしれない。トマ・ナルスジャックが書いた評論から。

「アルセーヌ・リュパンは、すでに伝説的となって、永久に残るだろうところの典型である。快活と意表外と皮肉とに満ちた、若々しい、生き生きした人物。泥棒、強盗、詐欺師、いかさま師、何とでも言うがいい、とにかく、まことに感じがいいサンパティク……なんという皮肉、なんという魅力、そしてなんという才気! ディレッタントである。芸術家である」
ジュール・クラルティーは、こう書いた。あの時代に、アカデミー会員ともあろうものが、喜んで推理小説に序文を書いたのだ。(P318)

どうして孫引きしたかというと、「感じがいい」(「好感の持てる」も同じ語)という言葉に気づいたのがこの文章だから。ルブランもクラルティの文章も「泥棒」であることと「感じのいい青年」であることの両立について語っている。

そしてルブランは主人公は感じがいい人物でなければいけないと言っている。「感じがいい」は「sympathique」(サンパティク)。

sympathique
1. 〔人や態度が〕感じのよい、好ましい
2. 【話】〔物、場所が〕気持ちのよい、快い
3. 共感した、共鳴した、同情的な
(小学館ロベール仏和大辞典)

綴りをみるとシンパシーという言葉が浮かぶ。共感という言葉と同じ語源で、そこから感じがいいという意味になったようだ。サンパティクについて調べていて見かけた次のブログがおもしろかった。「人間くさい」という意味内容であれば、「人間くさい」はルパンにぴったりだと思う。喜ぶときは躍り上がって喜ぶし、生のエネルギーに満ちている。

La sympathie 僕のにゃは。。。 livedoor blog
http://malupumila-20.m.dreamlog.jp/yumimiki/c?id=51441096


盗むという行為そのものを楽しんでいるということに関しては、初登場作品の「アルセーヌ・ルパンの逮捕」の単行本化に際しての加筆に現れている。

初出バージョン。

何もかも驚異的で、アルセーヌ・ルパンのユーモアあふれる手口をよくあらわしていた。
間違いなくルパンは、盗みの道の芸術家といえるだろう。(「ミステリマガジン」2012年7月号、P52/アルセーヌ・ルパンの逮捕(1-1))

単行本バージョン。

何もかも驚異的で、アルセーヌ・ルパンのユーモアあふれる手口をよくあらわしていた。たしかに彼は泥棒だが、趣味人ディレッタントでもある。彼にとって盗みとは好きな仕事、天職であると同時に、楽しみでもあるのだ。あたかも自分で演出した芝居を楽しみ、自分で考え出した気の利いたセリフや状況を、舞台裏で大笑いしているかのように。
間違いなくルパンは、盗みの道の芸術家といえるだろう。(「怪盗紳士ルパン」ハヤカワ文庫P21/アルセーヌ・ルパンの逮捕(1-1))

といっても、登場するエピソードは変わらないし、人物像自体に変更がないように見える。これは第一話の性質によるものだと思うが、表に現れている人物がもともと感じのいい人物として書かれていると思うからだ。表に現れている人物と、アルセーヌ・ルパンは近接している。


次→「アルセーヌ・ルパンとは何者か」感想(その2)

2012/07/03

「魔法使いサリー」の豊島区特別住民票が発売開始

東京都豊島区で「魔法使いサリー」の特別住民票が発売開始になりました。2012年7月から5年間限定で発売されるようです。8月から「バビル2世」、9月から「仮面の忍者赤影」の特別住民票も発売予定です。

横山光輝作品・特別住民票│豊島区公式ホームページ
http://www.city.toshima.lg.jp/kanko/kankoevent/027231.html

横山光輝オフィシャルサイト - 豊島区の住民登録
http://www.yokoyama-mitsuteru.com/DB/usr/Search.php?main_table_no=7&template_name=update_details.html&m_prk=93&search_type_m_prk=3

豊島区がサリーちゃん、バビル2世、赤影に特別住民票 - 元気!ふるさと発信 - 47NEWS(よんななニュース)(動画あり)
http://www.47news.jp/localnews/furusato/2012/06/29074158.php
夢野サリーです…私の「特別住民票」出来ました 社会 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120701-OYT1T00210.htm
豊島区民サリーちゃんの住民票、2日発売 東京23区 地域 YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20120701-OYT8T00074.htm
東京都豊島区:横山光輝さんの漫画主人公を「特別区民」に- 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20120703k0000m040078000c.html


「魔法使いサリー」「バビル2世」「仮面の忍者赤影」が豊島区の特別住民に
「魔法使いサリー」「バビル2世」「仮面の忍者赤影」が豊島区の職員用名刺に登場


□2012/08/05
「バビル2世」の特別住民票が発売開始になりました。
「魔法使いサリー」につづき、第2弾「バビル2世」の特別住民票を明日発行│豊島区公式ホームページ
http://www.city.toshima.lg.jp/koho/hodo/027712.html

[広報としま] 平成24年7月1日号│豊島区公式ホームページ
http://www.city.toshima.lg.jp/koho/21934/21938/027220.html
区制80周年を記念して、横山光輝作品キャラクターの特別住民票が発行されます
http://www.city.toshima.lg.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/027/220/20120701_4.pdf
[広報としま] 平成24年8月1日号│豊島区公式ホームページ
http://www.city.toshima.lg.jp/koho/21934/21938/027623.html
大好評 横山光輝作品特別住民票 8月1日から第2弾「バビル2世」発売
http://www.city.toshima.lg.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/027/623/20120801_6.pdf

サリーちゃん、バビル2世、赤影に「住民票」 東京都豊島区 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120802/tky12080219320004-n1.htm


□2012/09/05
「仮面の忍者赤影」の特別住民票が発売開始になりました。
いよいよ第3弾「仮面の忍者赤影」の特別住民票を本日より発売│豊島区公式ホームページ
http://www.city.toshima.lg.jp/koho/hodo/028003.html

[広報としま] 平成24年9月1日号│豊島区公式ホームページ
http://www.city.toshima.lg.jp/koho/21934/21938/027962.html
横山光輝作品特別住民票 9月3日から第3弾「仮面の忍者赤影」発売
http://www.city.toshima.lg.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/027/962/20120901_3.pdf

東京新聞横山3作品主人公そろう 住民票 赤影も豊島区民社会(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012090402000101.html
アトム、サリーちゃん、タマちゃん…人気キャラ住民登録広がる - SankeiBiz(サンケイビズ)
http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/120904/cpd1209040013001-n1.htm

2012/07/01

ドイツでラジオドラマ「ルパン対ショルメス」が放送中

ドイツのラジオ局SWR2で、アルセーヌ・ルパンシリーズのラジオドラマが放送されているようです。原作は「ルパン対ショルメス」の「金髪婦人(2-1)」。

第1回が2012年6月29日放送済、第2回が7月6日放送予定。ラジオ局のサイトでストリームで聞くことができます。前回の音声配信は放送日から1週間だったので、今回も同じだと思います。

SWR2 Krimi | Todliche Klassiker: Arsene Lupin gegen Herlock Sholmes. Das Duell der Meister (1/2) - SWR2 :: Programm :: Sendungen A-Z :: Krimi | SWR.de(ドイツ語。音声あり)
http://www.swr.de/swr2/programm/sendungen/krimi/arsene-lupin-duell-teil1/-/id=659172/nid=659172/did=9761774/smiv3q/

SWR2 Krimi | Todliche Klassiker: Arsene Lupin gegen Herlock Sholmes. Das Duell der Meister (2/2) - SWR2 :: Programm :: Sendungen A-Z :: Krimi | SWR.de(ドイツ語)
http://www.swr.de/swr2/programm/sendungen/krimi/-/id=659172/nid=659172/did=9798088/5aiito/
Arsene Lupin gegen Herlock Sholmes - Das Duell der Meister(ドイツ語)
http://www.hoerspieltipps.net/archiv/arsenelupingegenherlocksholmes.html


これまでに「カリオストロ伯爵夫人(13)」「奇岩城(4)」「緑の目の令嬢(14)」「三十棺桶島(10)」が放送されていて、今作が5作目。「カリオストロ伯爵夫人(13)」「奇岩城(4)」については、CD化されていたり、iTunesで配信されていたりします。アルセーヌ・ルパン役はいずれも、サミュエル・ワイス氏。

ドイツでラジオドラマ「三十棺桶島」が放送中


□2012/07/07
第2回の音声がアップされました。
Arsene Lupin gegen Herlock Sholmes. (Teil 2) - SWR2 :: Programm :: Sendungen A-Z :: Krimi | SWR.de(ドイツ語。音声あり)
http://www.swr.de/swr2/programm/sendungen/krimi/-/id=659172/nid=659172/did=9798088/5aiito/

□2012/07/19
第1回、2回とも7月29日まで配信されるようだ。

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