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2011/07/12

7月13日午後10時(その2)

※以下の文章は「奇岩城(4)」の内容に触れています。※


次に、夜10時頃という時刻に注目してみた。これは読書灯しかつけていなかった理由でもあるのだけれど、パリは日本より高緯度なので、夏の夜10時は日がとっぷり暮れた夜中ではなく、日没に近いのではないだろうか。

日の出と日の入りの情報が掲載されているサイトで調べてみた。今年2011年の情報だが、100年ちがっていても、参考にはなると思う。

■パリ■
Astronomical
Twilight
Nautical
Twilight
Civil
Twilight
設定DatestartsendsstartsendsstartsendsSunriseSunset
夏時間2011年4月23日4:4122:595:2922:116:1121:286:4520:54
補正後3:4121:594:2921:115:1120:285:4519:54
夏時間2011年7月13日2:560:574:2423:285:2022:326:0121:51
補正後1:5623:573:2422:284:2021:325:0120:51
■東京■
Astronomical
Twilight
Nautical
Twilight
Civil
Twilight
設定DatestartsendsstartsendsstartsendsSunriseSunset
2011年4月23日3:2719:534:0119:194:3318:474:5918:20
2011年7月13日2:4920:443:2920:044:0519:284:3518:58

元にした情報は以下のサイト。
timeanddate.com(英語)
http://www.timeanddate.com/
Sunrise and Sunset for France - Paris - July 2011(英語)
http://www.timeanddate.com/worldclock/astronomy.html?n=195&month=7&year=2011&obj=sun&afl=-13&day=1
Sunrise and Sunset for Japan - Tokyo - July 2011(英語)
http://www.timeanddate.com/worldclock/astronomy.html?n=248&month=7&year=2011&obj=sun&afl=-13&day=1


4月23日については後で触れる。東京の値は参考までに。どれほど信頼できる情報なのか分からないが、国立天文台のサイトを見ると東京の情報は合致するようである。「奇岩城」当時は夏時間ではないので時間補正をした。したがって「夏時間」ではなく「補正後」の時間が該当する(計算逆だったりして…)。

夏時間 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%8F%E6%99%82%E9%96%93
国立天文台 天文情報センター 暦計算室
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/
Rising, Setting, Transit of the Sun (Tokyo - 2011-07-09)
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/dni/2011/hdni13113.html

さて、表にはTwilight(薄明)の時間が入っている。日が没しても、しばらくほの明るい時間が続く。薄明といっても明るさが変わっていくから、だいたい3段階に分けて書かれている。

こよみのページ:黄昏時の長さ(薄明の話)
http://koyomi8.com/reki_doc/doc_0502.htm
薄明 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%96%84%E6%98%8E

Astronomical Twilight…天文薄明。6等星が肉眼で見分けられない明るさ。
Nautical Twilight…航海薄明。海面と空との境が見分けられる程度の明るさ。
Civil Twilight…市民薄明。まだ十分に明るさが残っていて、人工照明がなくても屋外で活動ができる明るさ。


正確にいえば、午後10時はルパンがボートルレと約束した時刻で、それより前に「わたし」の屋敷に着いているから、午後9時30分くらいと仮定すれば、市民薄明の時間帯になる。ちょうど、黄昏時である。黄昏の「たそがれ」というのは「あれは誰?」という意味で、人の顔が認識しづらさをあらわしている。

また、「わたし」が直前にとった行動や直前に得た情報に影響を受けやすい性質であることは「ハートの7(1-6)」で示されている通りである。「わたし」が読んでいたのは、アルセーヌ・ルパンの死亡を前提とした事件の概要を報じた記事であった。


「影の合図(6-3)」では次のような記述がある。

自分がもしも、アルセーヌ・ルパンを待っていなかったとしたら、この退役軍人の風態がまさか彼だとは見抜かなかったはずだ。(新潮文庫「ルパンの告白」P89/影の合図(6-3))

換言すれば、ルパンが来ることを知っていたので、見分けることができた、といえる。


「奇岩城(4)」の再会シーンは、伝記作家ですらアルセーヌ・ルパンを見破れなかったシーンとして引用されることがあるのだが、私には、だって仕方ないじゃないか。黄昏時だったし、手元の灯りしかつけていなかったし、彼が死んだという記事を目にしたところだったし、まさか彼だとは思わなかったんだ。っていういいわけが聞こえるのだ。


さて、比較になるかと思って表に入れてみた日付だが、4月23日は、冒頭のアンブリュメジーの事件が起きた日である。犯行が起きたのは午前4時。このときはまだ暗い(月の光が勝る)。しかし、撃たれた犯人をさがして、何が盗まれたかを点検して、とやっていれば夜が明ける時刻なのである。だから遺留品は一つで見落としはなさそうだと見通しはつく。そして、すっかり夜が明けた午前6時に警察に届け出た。


前→7月13日午後10時(その1)

※以上の文章は「奇岩城(4)」の内容に触れています。※

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