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2011/06/29

雑誌「イブニング」2011年14号 「アバンチュリエ」第11回

森田崇氏による漫画。モーリス・ルブラン原作“新訳アルセーヌ・ルパン”。
Chapitre11「不思議な旅行者 後編」

同室の女性を味方に付け、逃げた男をルパンと思わせることに成功したルパンは、警察官と共に男を追いかける。ルパン対ルパンの追跡劇が始まる。


扉見て、早くもアレに乗るのかと思った(笑) んなわけないと即断したけど。森田さんは絶対乗せたいに違いない。待ってる!

つい自分の天才っぷりを披露してしまったって、その天才性は書類入れを奪われる前に発揮すべきだったな(笑) 調子乗りな奴め。ノルマンディーの大地を疾走。いいなあ。

もう少しページ数欲しかった。とくにラストがあわただしく感じた。ギャグ風味というかコメディ風味が強め。まあ正解ではあるんだけど。表現違うけどやってることは同じなんだな。原作はご婦人が頼もしい味方になる描写とか、小説ならではの表現というか、おフランスっぽい感じ(エスプリ?)がよくでてると思うんだよね。そこはアバンチュリエとしての表現を追求してくれればよい。

細かいけど、ジョルジュ・アンデルじゃなくジョルジュ・アルデルだ。


同じく細かいけど、単行本の副題に合わせるため、今回から紹介を“新訳アルセーヌ・ルパン”に変えてみた。

集英社文庫「怪盗ルパン 奇巌城」の新装カバーイラスト

集英社文庫の夏のブックフェア「ナツイチ」に合わせて、ルブラン「怪盗ルパン 奇巌城」のカバーが新装されました。

ナツイチ2011│トップページ│
http://bunko.shueisha.co.jp/natsuichi/
ナツイチ2011│作品紹介│スペシャル
http://bunko.shueisha.co.jp/natsuichi/genre/special.html

集英社:名作文庫表紙に人気マンガ家描き下ろしイラスト - MANTANWEB(まんたんウェブ)
http://mantan-web.jp/2011/06/28/20110627dog00m200051000c.html
集英社:名作文庫表紙に人気マンガ家描き下ろしイラスト - 写真特集 - MANTANWEB(まんたんウェブ)
ルブラン「怪盗ルパン 奇巌城」 装画:天野明
http://mantan-web.jp/gallery/2011/06/28_2/2.html
コミックナタリー - 藤崎竜の「夢十夜」などジャンプ作家が名作文庫の表紙描く
http://natalie.mu/comic/news/52069


私が持っているものはさべあのまさんのイラスト(イジドールが可愛い)。集英社文庫の「奇巌城」は解説が充実しているので、他の版でもう持っているんだけど、という方にもおすすめです。訳文は読みやすいほうだけど、翻訳元のテキストが一部省略ありなんだよね。


□2011/06/30
集英社文庫では他に1冊、ルパンシリーズの本が出版されている。「ルパンの告白(6)」からのアンソロジー。(ネタバレ注意)
怪盗ルパン奇巌城|モーリス・ルブラン/江口 清|集英社文庫(海外)|BOOKNAVI|集英社
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-752032-3
世界の名探偵コレクション10/アルセーヌ・ルパン|モーリス・モーリス・ルブラン/長島 良三|集英社文庫(海外)|BOOKNAVI|集英社
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-748557-8

2011/06/27

「ドコモ for PC」金の鉄人が当たるキャンペーン

ドコモで新しいキャンペーンが始まるようです。抽選で当たる鉄人28号の金のフィギュアが用意されています。「Xi(クロッシィ)」はドコモが提供している、高速モバイル通信サービスです。新ルーター発売と、エリア拡大に合わせてのキャンペーンですが、「ドコモ契約の有無にかかわらず応募できます」とのこと。応募期間は2011年7月1日から8月31日まで。

Xiルーター「L-09C」発売記念で、“金の鉄人”プレゼント - ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20110624_455717.html

 NTTドコモは、LTE方式を採用したデータ通信サービス「Xi(クロッシィ)」対応のモバイルWi-Fiルーター「L-09C」を6月30日に発売されることにあわせ、7月1日~8月31日に、「『金の鉄人が当たる』キャンペーン」を実施する。

 今回のキャンペーンでは、ドコモ以外のユーザーも含め、全てのユーザーがキャンペーンサイトで応募すると、抽選で10名に、高さ13cmの“金の鉄人”フィギュアが贈呈される。このフィギュアは、埼玉県にある精密部品加工企業の入曽精密が制作した「鉄人28号」で、超微細加工および純金メッキが施される。

「金の鉄人が当たる」キャンペーンも:Xi対応のモバイルWi-Fiルーター「L-09C」、6月30日に発売 - ITmedia +D モバイル
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/1106/23/news076.html
日経プレスリリース:NTTドコモ、モバイルWi-Fiルーター「L-09C」と「docomo SMART series F-11C」を発売
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=284327&lindID=4
「金の鉄人が当たる」キャンペーンの概要
http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0284327_05.pdf


ドコモ for PC データ通信もドコモ品質で! | NTTドコモ
http://answer.nttdocomo.co.jp/t28/
報道発表資料 2011夏モデルの2機種を発売 お知らせ NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/2011/06/23_00.html
L-09C | 製品 | NTTドコモ
http://www.nttdocomo.co.jp/product/data/l09c/index.html?cid=110623_t28_to_l-09c_Top


制作を担当した入曽精密
2011年4月17日の放送内容|TBSテレビ:夢の扉+
http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/backnumber/20110417.html
”極”削り出し・ビレット・リバースエンジニアリング・カスタムパーツ・リアルレリーフの入曽精密
http://www.iriso-seimitsu.co.jp/


□2011/06/30
今日の新聞に、金の鉄人の全面広告が掲載されましたね。私が確認したのは日本経済新聞ですが、ほかの新聞でも掲載されたようです。


□2011/07/01
サイトリニューアルしましたね。
「Xi」(クロッシィ)for データ通信|NTTドコモ
http://answer.nttdocomo.co.jp/t28/

ゴールデン28号がキミの手に! 誰でも参加OKなXiのキャンペーン
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/047/47603/

2011/06/22

モーリス・ルブラン「女」の復刊と没後70年

2011年6月17日にルーアンでモーリス・ルブランに関するイベントがあったみたいで、ルブランの孫のフロランスさんと、ルブランの伝記等の著作を発表しているジャック・ドゥルアール氏が参加したようです。

Detail Evenement - Hommage a Maurice LEBLANC(フランス語)
http://www.armitiere.com/event/list/fiche/id/416/
Hommage a Maurice Leblanc News Book(フランス語)
http://newsbook.fr/?p=1972
La petite-fille de Maurice Leblanc a Rouen(フランス語)
http://www.tendanceouestrouen.com/depeche-1172-la-petite-fille-maurice-leblanc-a-rouen.html

おそらく、モーリス・ルブラン作「女」の出版記念のイベント、だと思います。「女」はルブランの最初の長編小説で、今回、ドゥルアール氏が前書きを努めているようです。

Une femme(フランス語)
http://www.armitiere.com/catalog/product/view/id/2042536/s/une-femme/


出版社のサイトに、「女」の初版(?)単行本と、初出紙「ジル・ブラス」の表紙がアップされています。
Editions PTC - Editions des Falaises Edition regionale en Normandie(フランス語)
http://www.ptc-rouen.com/

この出版社では、「女」の他に、ルブランの処女作である短編集「夫婦」と、やはりルパンシリーズ以前に書かれた「紳士」を表題にした短編集を出版しています。

Editions PTC - Editions des Falaises Maurice Leblanc, une femme, un roman ignore(フランス語)
http://www.ptc-rouen.com/_UNE_FEMME_MAURICE_LEBLANC.html
Editions PTC - Editions des Falaises Maurice Leblanc, des couples(フランス語)
http://www.ptc-rouen.com/_DES_COUPLES_MAURICE_LEBLANC.html
Editions PTC - Editions des Falaises Maurice Leblanc, un Gentleman(フランス語)
http://www.ptc-rouen.com/_UN_GENTLEMAN_MAURICE_LEBLANC.html


また、ジャック・ドゥルアール氏のインタビューが掲載された新聞記事がアップされています。一部紹介(訳文は自動翻訳による)。

Leblanc, gentleman ecrivain(フランス語。「紳士作家ルブラン」)
http://www.ptc-rouen.com/presse/dossiers_presse/AUTRES/LIBERTE_2011_05_29.jpg

アルセーヌ・ルパンは、現代の英雄のままですか?

「アルセーヌ・ルパンは年をとりませんでした、読むことは再び非常に気持ちよいです。それは多くの魅力がある英雄です、そして、特に、モーリス・ルブランの仕事は非常に上手に書かれます。」

今年はルブランの没後70年でパブリック・ドメインに入るので、その手の質問もありますね。現在もルパンシリーズは出版されているのでそれほど変わらないのではないかという予測です。「奇岩城」のオリジナルというのがちょっと気になるのだけど、雑誌掲載版のこと?? 映画化は難しいだろうというのは同感です。誰がルパンなのか最後まで明かされないことが多いので。


ドゥルアール氏が昨年出版した本です。表紙で大写しになっているのがモーリス・ルブランで、左下に載っているのが妹のジョルジェット。(右上とか右横とかは言うに及ばず。)

OREP - Produit - Dans les pas de Maurice Leblanc(フランス語)
http://www.orepeditions.com/produit.php?id_produit=545
Dans les pas de... Maurice Leblanc - Promenades litteraires avec Arsene Lupin Amazon.fr Jacques Derouard Livres(フランス語)
http://www.amazon.fr/dp/2815100525

雑誌「大衆文化」5号入手のこと

立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター発行の雑誌で、坂本浩也氏の「ルパン誕生前のルブラン ―スピードの魅惑―」が載っている。口絵は「ベル・エポックの自動車文学」。

「ルパン誕生前のルブラン」ではルパンシリーズを執筆する前のモーリス・ルブランの短編集「赤い顎、八十馬力」について扱われている。「赤い顎、八十馬力」には、自動車を扱った短編が多く収録されていて、アルセーヌ・ルパンシリーズを予感させる「紳士」という短編にも自動車が絡んでいるようだ。


丸善&ジュンク堂書店 大衆文化 第五号 2011.4
http://www.junkudo.co.jp/detail.jsp?ID=0098001161
大衆文化 第五号:パン屋のないベイカーストリートにて
http://blog.livedoor.jp/jigokuan/archives/51779638.html
旧江戸川乱歩邸(立教大学江戸川乱歩記念大衆文化研究センター)
http://www.rikkyo.ac.jp/aboutus/profile/facilities/edogawaranpo/

仲村佳樹「スキップ・ビート!」第28巻入手のこと

マウイオムライスが再現されてる! これって味も忠実なのかな。忠実だったらその行く末がおそろしい(笑)

28巻分を補完。
仲村佳樹「スキップ・ビート!」サブタイトル(単行本収録分)

2011/06/21

「花とゆめ」2011年14号 スキップ・ビート!感想

著者:仲村佳樹

何か言ったかと振り向いたセツ@キョーコに対して、村雨は、カイン・ヒールなんて聞いたことがないと挑発する。村雨の口から出た、二流の役者という言葉に、兄さんは二流なんかじゃないと反発する。村雨に、兄妹というよりは似た者カップルかと思ったと言われて顔を赤らめたのは素のキョーコ?

村雨を振り切ってセツが歩き始めたところに、カイン@蓮が通りがかって、気安く懐くとブチ殺すと脅す。日本語で(笑)

カイン・ヒールとして日常も過ごす蓮。日本語をしゃべらないなど、蓮によってカインの設定が継ぎ足されているため、監督さんにとっても未知の生命体。セツもローリィが勝手にやったことなのだけれど、監督さんとしてはよい案かもしれないと思っているようだ。セツに対しても好印象で、今回の映画に関して想定以上のことが起こると予感している。

二人でランチを取るセツとカインのところに、村雨が乗り込んできて、演技の肩慣らしにつきあってやるからスタジオに来いという。カインの、イヤだといったら?という問いに、力ずくで従わせるという村雨の答えを聞いて、カインは、面白い、やってみろと席を立つ。


村雨への脅しはやはり巣の蓮として言ったらしい(笑) クソ丁寧な英語はどこで習ったか聞かれていたけれど、尚の両親による花嫁修業の一つ?


表紙、巻頭カラー、付録(蓮の「お風呂ポスター」)とスキビづくしの今号、冒頭ページでは、かねて募集していた「オリジナルリード&シチュエーションの選考結果が発表されている。「蓮がキョーコを後ろから抱き締めてキス」というシチュエーションが多かったそうで、グランプリに選ばれたのもこのチュエーション。仲村さんの手で、見開きの扉にカラーで再現されている。ピンクのドレスを着たキョーコを後ろから抱き締めている。キョーコのチョーカー(っていうのかな、首のところに巻いているもの)に指をひっかけてる蓮がちょっちえろい。

「スキップ・ビート!」感想のバックナンバーはこちらから。


□2011/07/09
14号の扉絵、壁紙でダウンロードできるようになってたんですね。
左メニューにある「アンケートに答えて最新号の壁紙をゲットしちゃおう!! 花ゆめアンケート」のメニューから。バックナンバーとしてダウンロードできる。
白泉社:花とゆめ.com
http://www.hanayume.com/hanayume/

2011/06/15

雑誌「イブニング」2011年13号 「アバンチュリエ」第10回

森田崇氏による漫画。モーリス・ルブラン原作“新説アルセーヌ・ルパン”。
Chapitre10「不思議な旅行者 前編」

1900年、王妃の首飾り事件の後、早く帰ってこいといビクトワールの言葉をよそに、パリ万博に繰り出すルパンだったが、刑事に見つかって会場を後にする。一方、パリのサン・ラザール駅では、出発時間ぎりぎりに列車に乗り込む男がいた。同じ客室に乗り合わせた客の一人は、男に対して疑いを抱きながら、この列車にアルセーヌ・ルパンが乗り込んでいると口にする。


原作は「謎の旅行者(1-4)」。1900年のパリといえば万博。ルパンが万博に行くのは漫画オリジナルなのだけれど、科学の文化の粋を集めた万博会場にご満悦の様子。会場にちらほらと有名人が。日本人は坂の上の雲だ。激動の時代を予感させる。パリ万博を見学した日本人には夏目漱石もいるけれど、秋山真之とは滞在時期がずれる。

サン・ラザール駅は、パリからノルマンディー地方へ向かう列車の出入り口。この列車は特急のルーアン行き。って、あっさりぐるぐる巻きにされてるし(笑) 寝こけてるからそんな目に遭うんだよ。楽しんだり焦ったり、独り言というか脳内思考の乱高下が多い奴(笑) 脳内で自己完結しちゃうんだよね。

森田崇「アバンチュリエ」第1巻発売予定

雑誌「イブニング」で連載中の「アバンチュリエ」単行本第1巻が2011年6月23日発売予定です。

「アバンチュリエ」はモーリス・ルブラン原作のアルセーヌ・ルパンシリーズのコミカライズ作品ですが、「イブニング」掲載の告知ページには“新訳ルパン”というアオリがついてます。ツイッターでも語られていますが、単なるコミカライズではなく、森田氏自身の解釈を盛り込んで、原作のおもしろさに迫ろうという試みの元に描かれているためだそうです。

描き下ろしやコラム等もあるようなので、雑誌で読んだという方も注目です。

イブニング|アバンチュリエ(1)|作品紹介|講談社コミックプラス
http://kc.kodansha.co.jp/product/top.php/1234640451
イブニング|アバンチュリエ|作品紹介|講談社コミックプラス
http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000005539
Togetter - 「森田崇先生の「アバンチュリエ第1巻 6月23日発売」」
http://togetter.com/li/143527


□2011/06/21
表紙画像がアップされました。
イブニング|アバンチュリエ(1)|作品紹介|講談社コミックプラス
http://kc.kodansha.co.jp/product/top.php/1234640451

2011/06/12

「スキップ・ビート!」の台湾ドラマに関するニュース 6

台湾で撮影中の「スキップ・ビート!」のドラマについて、予告動画が出回っているようですね。

YouTube - [TRAILER] SKIP BEAT (EXTRAVAGANT CHALLENGE)
http://www.youtube.com/watch?v=HhsnDgJPhBM

黄色い坊が写ってます。
始源 東海為【華麗的挑戰】來台拍戲適應好(中国語)
http://www.gtv.com.tw/News/20110503002/
ピンクつなぎの姿。
【華麗的挑戰】長髮伴10年 陳意涵為戲??剪短髮(中国語)
http://www.gtv.com.tw/News/20110415001/

ポスターがあります。
亮相上海電視節 ?奇隆沒資金問題 | 廣電頻道 | ?樂追星 | 聯合新聞網(中国語)
http://udn.com/NEWS/ENTERTAINMENT/ENT7/6384836.shtml


「スキップ・ビート!」台湾ドラマが新体制で制作発表

2011/06/05

青春の泉(その2)

※以下の文章は「緑の目の令嬢(14)」の内容に触れています。※


「カリオストロ伯爵夫人(13)」の引用箇所について、少し困った問題がある。創元推理文庫版では違う言葉で翻訳されているのだ。

ジュツルナ(ギシリア神話のニンフで、ゼウスに愛されて泉となりそれに浴すると若返る)の泉(創元推理文庫「カリオストロ伯爵夫人」P110)

テキストの誤認なのか、元のテキストがそうなっていたのか分からない。ジュツルナはユトゥルナのことだろうか。ただしユトゥルナはギリシア神話ではなくローマ神話の(したがってゼウスではなくユピテルに愛される)ニンフで、「若返る」という典拠も不明。また、創元版に引きずられてか、偕成社アルセーヌ=ルパン全集には「ギリシア神話」という補足がある。

あなたはギリシア神話に出てくる青春の泉で沐浴をなさっているのでしょう。(偕成社アルセーヌ=ルパン全集「カリオストロ伯爵夫人」P122)

ローマ神話で「青春」と関係するのは青春の女神ユウェンタース。名前自体に「青春」という意味がある。ギリシア神話の「ヘーベー」と同一視されたが、本来若返りに関する逸話を持っているのはヘーベーで、ユウェンタースは成年男子の守護神らしい。

Juturne - Wikipedia(フランス語。ユトゥルナ)
http://fr.wikipedia.org/wiki/Juturne
Juventas - Wikipedia(フランス語。ユウェンタース)
http://fr.wikipedia.org/wiki/Juventas
Hebe - Wikipedia(フランス語。ヘーベー)
http://fr.wikipedia.org/wiki/H%C3%A9b%C3%A9


「緑の目の令嬢(14)」には「青春」を祀った神殿が登場する。

やがて二人は青春を祭った小さな建物のまえに出た。案外ながら、風流なもので、調和のとれた円亭(ロトンド)だったころがしのばれる。段になった台があり、池には紅顔の四少年が支えている水盤が立っており、ほとりには青春の像がそびえていたにちがいない……。(創元推理文庫「緑の目の令嬢」P276/緑の目の令嬢(14))

この「青春」(la Jeunesse)は女性形だから女神、すなわちユウェンタースと同じだと思うが確証はない。また、この神殿のある名前の場所はジュヴァンである(「Juvains」と綴る。創元推理文庫では「ジュヴァンス」、偕成社アルセーヌ=ルパン全集では「ジュバン」と表記されている)。

「(略)(ジュヴァンスは、ラテン語ユウェンティア Juventia のちぢまったもので、ジゥーヴァンスとおなじ意味です)(略)」(創元推理文庫「緑の目の令嬢」P247)

「Juvains」は「Juventia」が縮まったもので、「Jouvence」(「青春の泉」の「青春」)の意味、とのことだが、この音韻変化、語形変化はありうることなのかわからない。いくつか類似した語を調べたが、語頭の部分はラテン語で「若い」を意味する「juvenis」に由来すると考えてもよさそうだ。「Juventia」は「Jouvence」の語源を遡るときに想定される(ミッシングリンクとなる)架空の語形らしい。

jouvence(→jeune)
【古】若さ、青春
[古フランス語jouventeの変形(jouvenceauにならう)〈俗ラテン語*juventa =古典ラテン語juventus, utis ←juvenis 若い〉]

jeunesse(→jeune)
1 青少年期、青春時代
2 若さ、若々しさ

juvenile(→jeune)
1 若者特有の、若々しい
[ラテン語juvenilis ←juvenis 若い]
(「ロベール仏和大辞典」)

juvenis - Wiktionnaire(フランス語)
http://fr.wiktionary.org/wiki/juvenis
jouvence definition de jouvence et synonyme de jouvence (francais)(フランス語)
http://dictionnaire.sensagent.com/jouvence/fr-fr/


□参考文献
高津春繁「ギリシア・ローマ神話辞典」岩波書店、1960年


□2011/06/12
地名の「Juvains」は1960年のラジオドラマでは「ジュヴァンス」と発音されている。

□2011/07/11
松原國師「西洋古典学事典」(京都大学学術出版会、2010年)では、ユウェンタースの項に「(仏)Jeunesse」とある。

後代の伝承では、ユウェンタースはユーピテルによって泉に変えられたニュンペー(ニンフ)で、この泉水に浸かった者を若返らせる霊力を有していたとされる。(「西洋古典学事典」P1293)


前→青春の泉(その1)

※以上の文章は「緑の目の令嬢(14)」の内容に触れています。※

青春の泉(その1) - カリオストロ伯爵夫人(13)、緑の目の令嬢(14)

※以下の文章は「緑の目の令嬢(14)」の内容に触れています。※

若きラウール・ダンドレジーは、一人の女が複数の男の前に拉致されてきた場面を目撃する。男たちが言うには、彼女は24年前から年をとっていないといい、さらには1788年生まれという。男たちに断罪され、海で溺れさせられようとしていた彼女を救い、後日彼女と近づく機会を得てラウールが言うセリフが次のものだ。

「あの場で聞いていましたから、あなたが何者かはよくわかっていますよ! そう、あなたはカリオストロの娘。もう仮面はおとりなさい! ナポレオン一世にかわいがられ……ナポレオン三世を裏切ってビスマルクと通じ、誠実なるブーランジェ将軍を自殺に追いやった! あなたは若返りの泉で水浴びをしている。あなたは百歳……でも、ぼくは愛しています」(ハヤカワ文庫「カリオストロ伯爵夫人」P109)

作中の時代は1894年。1788年生まれが本当であるならば、百歳を越える。見た目にまだ若い娘がそんな年齢であるはずがない。しかし彼女はカリオストロ伯爵の娘を自称していた。カリオストロ伯爵は18世紀の末にフランスの宮廷に現れた詐欺師で、不老不死の秘密を握っていると公言することもあったようである。果たして彼女は100年を生きたのだろうか、という部分は作品自体に任せておく。(しっかし、百歳でも愛していますってすごいセリフだ)

ラウールのセリフにある「若返りの泉」というのは「fontaine de Jouvence」である。「Jouvence」は「若さ、青春」の意味で、水浴びをすると若返るという伝説の泉のことだ。ここでの呼称は「青春の泉」としておく(「名前:青春の泉、効用:若返り」みたいな感じね)。

Fontaine de jouvence - Wikipedia(フランス語)
http://fr.wikipedia.org/wiki/Fontaine_de_jouvence


「青春の泉」は「緑の目の令嬢(14)」第14章のタイトルにもなっている。ヒロイン・緑の目の令嬢が持つ秘密が「青春の泉」なのである。「青春の泉(水)」は比喩的に健康や美容に効用のある泉(水)のことを言い、今作ではこちらの意味で名付けられている。本来、作中の宝とは水がある場所ではなく、水そのものだ。アルセーヌ・ルパン自身にとっても、感慨深い言葉であるはず(なんだけど、女性関係、リセットしてばっかだからなあ)。


次→青春の泉(その2)

※以上の文章は「緑の目の令嬢(14)」の内容に触れています。※

2011/06/04

仲村佳樹「スキップ・ビート!」第28巻は6月20日発売予定

白泉社:花とゆめ.com【新刊コミックス】
http://www.hanayume.com/hanayume/shinkan.php?year=2011&month=6
スキップ・ビート! 第28巻 仲村佳樹
2011年6月20日発売。

雑誌「花とゆめ」では6月20日発売の14号から連載再開予定です。
白泉社:花とゆめ.com【次号予告】
http://www.hanayume.com/hanayume/next.html

スキップ・ビート!メニュー

2011/06/03

横山光輝「カラー版鉄人28号限定版BOX5」入手のこと

「カラー版鉄人28号限定版BOX」もとうとう最終巻。光文社の最初の単行本からの復刊。箱のワンポイントライストは人造人間モンスター。

□内容

  1. ニコポンスキーの巻
  2. 恐竜ロボットの巻
  3. 怪盗シャネル・ファイブの巻

封入特典:『鉄人28号付録表紙絵集』

コラム:中野晴行 続 人造人間夜話
    池田啓晶 鉄人28号のライバルたち

□「読本」の内容(付録の小冊子)

解題:中野晴行 少年探偵vs悪漢たち+鉄人の活躍
エッセイ:泉麻人 8時過ぎの鉄人の時間
解説:池田啓晶 ―鉄人ばかりではない―〝横山ロボット〟たちの系譜と変遷


各巻のタイトルは今回つけられたもの。原本はナンバリングのみ。復刊でも奥付のみに記載され、表紙や見返しでは使用されていない。

今回の一番の驚きは、シャネル・ファイブの名前が修正なし!! 私が持っているものはおしなべて修正後だったので全く予期せぬ驚きだった。

ファイブは「二十世紀のアルセーヌ・ルパンを自称」って、ルパンは二十世紀の人間だってば!というツッコミを手塚治虫記念館の展示でもやって、どこで言っているのだろうと疑問だったのだけど、単行本の人物紹介だったわけね。本家のように奇巌城を根城にして、少年探偵を招待してコレクションを自慢する。化粧による変装ってところもポイント高し。

人物紹介のほか、5巻にはラジオドラマの主題歌の歌詞が載っている。他に気づいたのが博士の読みが「はくし」になっている。BOX4収録の1巻では「はかせ」で残念に感じたのだけれど。どちらも原本通りなのだろうか。

封入特典の「付録表紙絵集」はオールカラーで、抜粋だけれど、時代がばらけているので変遷が追えておもしろい。日本国有鉄道承認番号が見える。たしか地方には鉄道で運ばれたんだよね。


このBOX全5巻には、全巻購入特典がある。封入されている応募券を集めて郵送する必要がある。応募締切は2011年12月31日。

BOXを開けたときまず応募券を確かめたが、今回は特典はちゃんと封入されていた。応募券付きチラシには、『鉄人28号カラー雑誌扉絵集』の応募について、BOX4の応募券なしで応募が可能なことと、発送時期が2011年7月上旬より順次発送と書いてある。

『鉄人28号カラ―雑誌扉絵集』7月上旬より随時発送させていただきます。 - 株式会社小学館クリエイティブ
http://www.shogakukan-cr.co.jp/news/n1891.html


鉄人28号 誕生55周年記念出版 カラー版 鉄人28号 限定版BOX
http://www.shogakukan-cr.jp/tetsujin/
株式会社小学館クリエイティブ
http://www.shogakukan-cr.co.jp/
カラ―版 鉄人28号 限定版BOX5 - 株式会社小学館クリエイティブ
http://www.shogakukan-cr.co.jp/book/b88551.html

横山光輝オフィシャルサイト
http://www.yokoyama-mitsuteru.com/
横山光輝オフィシャルサイト - カラー版「鉄人28号」限定BOX5 特別ギャラリー -
http://www.yokoyama-mitsuteru.com/28gou5.html

横山光輝「カラー版鉄人28号限定版BOX5」発売予定
横山光輝「カラー版鉄人28号限定版BOX」全巻購入特典について

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