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2011/06/05

青春の泉(その1) - カリオストロ伯爵夫人(13)、緑の目の令嬢(14)

※以下の文章は「緑の目の令嬢(14)」の内容に触れています。※

若きラウール・ダンドレジーは、一人の女が複数の男の前に拉致されてきた場面を目撃する。男たちが言うには、彼女は24年前から年をとっていないといい、さらには1788年生まれという。男たちに断罪され、海で溺れさせられようとしていた彼女を救い、後日彼女と近づく機会を得てラウールが言うセリフが次のものだ。

「あの場で聞いていましたから、あなたが何者かはよくわかっていますよ! そう、あなたはカリオストロの娘。もう仮面はおとりなさい! ナポレオン一世にかわいがられ……ナポレオン三世を裏切ってビスマルクと通じ、誠実なるブーランジェ将軍を自殺に追いやった! あなたは若返りの泉で水浴びをしている。あなたは百歳……でも、ぼくは愛しています」(ハヤカワ文庫「カリオストロ伯爵夫人」P109)

作中の時代は1894年。1788年生まれが本当であるならば、百歳を越える。見た目にまだ若い娘がそんな年齢であるはずがない。しかし彼女はカリオストロ伯爵の娘を自称していた。カリオストロ伯爵は18世紀の末にフランスの宮廷に現れた詐欺師で、不老不死の秘密を握っていると公言することもあったようである。果たして彼女は100年を生きたのだろうか、という部分は作品自体に任せておく。(しっかし、百歳でも愛していますってすごいセリフだ)

ラウールのセリフにある「若返りの泉」というのは「fontaine de Jouvence」である。「Jouvence」は「若さ、青春」の意味で、水浴びをすると若返るという伝説の泉のことだ。ここでの呼称は「青春の泉」としておく(「名前:青春の泉、効用:若返り」みたいな感じね)。

Fontaine de jouvence - Wikipedia(フランス語)
http://fr.wikipedia.org/wiki/Fontaine_de_jouvence


「青春の泉」は「緑の目の令嬢(14)」第14章のタイトルにもなっている。ヒロイン・緑の目の令嬢が持つ秘密が「青春の泉」なのである。「青春の泉(水)」は比喩的に健康や美容に効用のある泉(水)のことを言い、今作ではこちらの意味で名付けられている。本来、作中の宝とは水がある場所ではなく、水そのものだ。アルセーヌ・ルパン自身にとっても、感慨深い言葉であるはず(なんだけど、女性関係、リセットしてばっかだからなあ)。


次→青春の泉(その2)

※以上の文章は「緑の目の令嬢(14)」の内容に触れています。※

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