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2010/02/05

新井素子さんのトークイベント&サイン会

新井素子さんの新刊「もいちどあなたにあいたいな」の発売記念で行われた大森望さんとのSF漫談とサイン会に参加してきました。

初めて生の新井素子さんに対面したのですが、まさか「キャットテイルはヘビじゃない」が生で聞けるとは思いませんでした(笑) これを聞いて、ああ確かに素子さんだ、と思いました(一日たって記憶がおぼろになったけど、この口調だけはばっちり思い出せる)。新井さんと大森さんは同学年だそう。SF作家クラブのこととか、新井さんのこれまでの作家生活のこととか作品のこととかが話題になっていて、新井さんもよくしゃべられていて面白かったです。


デビュー時の有名なエピソード、「奇想天外」の選考で筒井氏と小松氏が文体に難色を示していて、星さん一人が強く推薦して、これを落としてもいいけれど、自分が推薦したということは記録に残して欲しいと断言するほどだったことが語られました(漫談では触れられませんでしたが、新井さんのお父様と星さんが既知(同窓?)の間柄だったというのが後で分かるけれど、選考時には全くご存じではなかった)。最近星新一さんのアンソロジー本を編まれたことや関連のイベントを行ったことについても話がでていました。


「もいちどあなたにあいたいな」の装丁は「おしまいの日」の単行本と同じ方が担当されたそうで、並べてみると構図がよく似ていました。私は文庫版しか持っていませんが、お二人が座った卓上にあった数冊の本の一番上のものは文庫の「おしまいの日」だったのじゃないかな。

何を言ってもネタバレになる、ということで新刊紹介には苦慮されていました。ひとつだけ触れておくと、大森さんが、別の意味で怖いとおっしゃっていた箇所。原稿を書き上げると旦那さんの前で朗読するということを知っていたので、このくだりは旦那さんにとって拷問だろうなと思っていたのですが、旦那さんは聞いてるときにクッション(ざぶとんだっけ?)抱きしめていたとおっしゃってました。さもありなん。


「もいちど~」の無謀な書き直し(250枚ほど書いたものを破棄して書き直したりした)や、過去現行紛失やワープロが壊れて書き直しなどの話をしていて、何度も書きなおすとキャラクターがつかめていいですよおっしゃってました(いやでも普通そこまではしないのでは)。「結婚物語」「新婚物語」はキャラクターを新たに作らなくでよいので書きやすかったそうです。それでも1日10枚が最高とおっしゃってました。Webで発表されている新作の「銀婚式物語」もキャラクター設定を考えなくてもいいので書きやすいそう。銀婚式の朝から夜までの話らしいです。


一時間ほどがあっというまに過ぎて質問タイム。
すぐに手が挙がらなかったので店員さんが挙手(笑) 新刊の木塚くんのキャラクターが新鮮だった。どうやって生まれたのかという質問でした。新井さんはかっこいいオタクが出てくる話ではなく、オタクがかっこいい話を書きたかったとか。

一人目の方。おたくを封印していたけれど、今回復活しましたね、という指摘。これは、最近いくつか新装版を出版したときに、用語の見直しが行われていて、「おたく」という言葉に修正が入っていることへの指摘です。新井さんは、最近の人は「おたく」を二人称として使わないので、「おたく」が二人称と分かりにくい点を直したということでした。今回は二、三カ所使ったということですが、結構使われているような。私も新刊を読んで「おたく」復活だーと思いましたし。

二人目の方は「書かれざる物語」のうちいくつかを挙げて、書く予定はあるのかという質問でした。「星へ行く船」シリーズの、太一郎さん失踪時の話は、書きたい気持ちはある、というような感じでした(あゆみちゃんと出会うまえの話なのであゆみちゃんは出ない)。ラスト以降の太一郎さんとあゆみちゃんの話はないそうです。(つまり「αだより」で終わり)

「扉を開けて」とか「ディアナ・ディア・ディアス」の世界の話については、「扉を開けて」のディミダ姫の言葉(今日と同じ明日は嫌だ、みたいな)に対する父王の反論は書きたいとおっしゃってました。このこと自体はどこかで書かれていた気がしますが、ダイジェストの歴史を生で聞けたのが貴重でした。


やりとりを聞いてて「絶句」連とライオンさんの話は書くのだったっけ、あとがきで触れて終わりだっけ?と思って、サインをして頂くとき聞こうかなと思ったけれど聞きそびれました。書いているときに話しかけていいものなのか、サインを頂いたらすぐに離れるべきだよねとか思っていたらなかなか話すことが…。新井さんは気さくに応対されていたので、気負うこともなかったかもしれません。

サインをもらった後店を出て、夕飯をたべて帰る前に立ち寄るとちょうど終わるときで、拍手。そのときには新井さんの旦那さんらしき方がおられました。クッション抱きしめる様子が想像できるかも(といったら失礼か)。


中学生のころにライトノベル、というより少女小説の分野を知って、友達に借りていろいろ読みましたが、自分で買ったのは新井素子さんと榎木洋子さんです。私は小説をあまり読まないし、一時期は本自体も読まなかったのですが、このお二人は著書の大部分を持っています。お話を聞いていて、いろいろと懐かしく、いろいろとくすぐったかったです。(中学の読んでいた「破妖の剣」と「ハイスクールオールバスター」が終わるのはいつだろう。新井さんの「ブラックキャット」は果たして終わるのだろうかと思っていたら終わったのがすごい。にしてもひろふみくんは一体何をやらかしたのだろう)

こちらに引っ越してきたとき本を持ち込まなかったので、新井さんの本は実家においたままです。手元にあるのはほんの数冊。つまり新刊がそれくらいで…今回七年ぶりの長編ですしね。もっとも私は文庫派で、ハードカバーに手を出したのは「チグリスとユーフラテス」以降の長編のみなのですけど。何作品か読み返したくなったのだけど手元に無いのが辛い。「ブラックキャット」の1・2巻と「絶句」は別格で何度も読んだなあ。


青山ブックセンター:『もいちどあなたにあいたいな』刊行記念 「大森望のSF漫談」VOL. 5 ゲスト:新井素子さん (六本木店:2010年2月4日)
http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201002/sfvol_5201024.html

新井素子『もいちどあなたにあいたいな』|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/book/385802/
新井素子『もいちどあなたにあいたいな』|書評/対談|新潮社
http://www.shinchosha.co.jp/shinkan/nami/shoseki/385802.html

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