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2010/01/28

映画「ルパンの奇巌城」が制作決定

公開は2011年予定だそうです。

ルパンの「奇巌城」映画化へ 舞台は日本、備中松山城など登場 - 山陽新聞地域ニュース
http://www.sanyo.oni.co.jp/news_s/news/d/2010012522512029/

 岡山など地方の映画関係者らが協力し、フランスの作家モーリス・ルブランが生んだ「怪盗アルセーヌ・ルパン」シリーズの代表作「奇巌城」を映画化することが25日、分かった。(略)

 原作は、王家の財宝をめぐりルパンが高校生探偵ボートルレや名探偵シャーロック・ホームズと対決する人気作品。「斜陽」(太宰治原作、09年)など文学シリーズを手掛ける秋原正俊さんが監督と脚本を担当、高松市出身の文豪菊池寛の抄訳版を題材に現代日本を舞台にしたサスペンスへと翻案した。「七色の声を持つ」という声優、俳優の山寺宏一さんがルパンを演じる。


も、もったいなーい。山寺さんがやるなら原作に近い形での朗読とかドラマに関わって欲しかったー。山ちゃんの原作ルパン聞きたいよ。まあ初主演は素直にめでたい! 顔出しの演技は「合い言葉は勇気」しか知らないけれど、このドラマ好きでした。シナリオ本買った。顔はほぼ毎日「おはスタ」で見てますしモノマネも芸達者ですよね。


秋原監督・映画「ルパンの奇巌城」 5月に弘前でロケ by 陸奥新報
http://www.mutusinpou.co.jp/news/2010/01/9975.html

 映画は、江戸時代から続く名家で所有する土偶がルパンに盗まれた事件を、女子大生探偵が解決していくストーリー。ルパンを追い込む探偵に女優の岩田さゆりさん、これを助ける弘前城の管理人と八戸大学教授役には、それぞれお笑いコンビ「ますだおかだ」の増田英彦さんと「キャイ~ン」のウド鈴木さんが抜てきされた。

岩田さゆりさん=ボートルレ(原作は少年)
増田さん=ヴァルメラ
ウドさん=マッシバン
かな。また性別を変えられちゃった。


監督のブログ
新作発表!ルパンの奇巌城 - AKIHARA blog
http://www.kaerucafe.co.jp/akihara/2010/01/post-88.html

初嶺麿代さんって元宝塚で「『A/L(アール)』 -怪盗ルパンの青春-」に出てらした方ですね。
宝塚「A/L」あらすじ(配役表あげています)


信濃毎日新聞[信毎web] 長野にルパン「参上」 映画「奇巌城」6月にロケ
http://www.shinmai.co.jp/news/20100126/KT100125SJI090007000022.htm
山寺宏一「ルパンの奇巌城」で映画初主演 - シネマニュース : nikkansports.com
http://www.nikkansports.com/entertainment/cinema/news/p-et-tp1-20100126-589328.html
山寺宏一「ルパンの奇巌城」で映画初主演 ニュース-ORICON STYLE-
http://www.oricon.co.jp/news/entertainment/72769/
県内ロケ映画に山寺宏一さん主演/Web東奥・ニュース20100126000037
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2010/20100126000037.asp


全国7都市でロケって…
岡山…備中松山城など
兵庫
岩手
長野
栃木
青森…弘前城など
あとはどこだ。


原作にしているのは青空文庫に入っているものだと思います。青空文庫は著作権保護期間が満了した作品を無料で公開しているサイトです。自由に利用できるから半ば口実のようなもので、内容はかなり変わるのでしょう。

こういってはなんですが、青空文庫の「奇巌城」、私は評価できないんですよね。抄訳ということをふまえても。もともとの底本が頭数を揃えるのが目的のような全集本(全百冊近くある)の一冊に収録された物で、菊池寛は企画の責任者です。自身が担当したかどうかは懐疑的に思ってます。「奇巌城」を紹介したというなら三津木春影と保篠龍緒の名前を挙げるべきです。

読むなら翻訳をおすすめしたいのですが、でも、フランス語が分からない日本人には暗号自体理解できないという…。そこのところが分かりやすい翻訳って今のところないなあ。総合点でいうと岩波少年文庫「奇岩城」かハヤカワ文庫「奇岩城」がよいです。


□2010/01/30
制作会社のサイト
カエルカフェ ウェブサイトへようこそ [Kaerucafe official site]
http://www.kaerucafe.co.jp/

スタッフの方が土偶展に行ったようですね。映画では「縄文のビーナス」などの土偶が盗みのターゲットとなっているとニュースに出てましたが。土偶展行こうかな。

国宝「縄文のビーナス」長野県茅野市 - VOX
http://www.kaerucafe.co.jp/vox/2010/01/post-134.html
かわいい。
ところで、山ちゃんは「おっはー」でなく「おーはー」です!


□2010/02/07
秋原監督ら映画ルパンの構想語る-北海道新聞[青森からこんにちは]
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/aomori/213584.html

警部役は俳優で声優の松田洋治さんが務める。

松田さん=ガニマールってことですね。声優の、と紹介されることに驚き。確かにもののけ姫のアシタカ役などを演じていらっしゃいますけれど。


□2010/03/22
松本梨香さんが出演決定。
芳名帳 - 映画 聖家族~大和路 公式ブログ
http://www.kaerucafe.co.jp/blog-seikazoku/2010/03/post-32.html


□2010/04/04
制作陣の情報
デジタルシネマサーカス 映画情報ページ
http://www.kaerucafe.co.jp/cinema.html

2010/01/27

「アルセーヌ・ルパン」邦訳一覧(別表)をアップ

電子書籍のグーテンベルク21と過去に出版された全集の収録作品一覧です。何のために作ったかというと単に眺めるためだったり。今のところ集める気はないかな。

「アルセーヌ・ルパン」邦訳一覧(別表)

最近の邦訳一覧は以下。
「アルセーヌ・ルパン」邦訳一覧


「戯曲アルセーヌ・ルパン(3)」について、英語の小説版から翻訳されることが多いのですが、戯曲と小説は少しちがう部分があり、私にはその違いこそが決定的なのです。邦訳一覧ではあくまで二次作品という意識で表外に置きましたが、別表では気にする必要がないので表の中に注記しています。(小説版はルブランが目を通していたとしても、赤入れはしていないだろうと思います。)


グーテンベルク21の電子書籍は入手可能な本ではあるのですが、形態が違うので別表にしました。

池田宣政名義のアルセーヌ=ルパン全集は巻末の宣伝では「完訳」と書かれていますが、違います。南洋一郎名義の怪盗ルパン全集より全文に近いとはいえ、アレンジが加えられているし、短編の収録作品も足りません。収録作品が足りないのはページ数の都合もあるのではないかと推測します。

東京創元社のアルセーヌ・リュパン全集の収録作品は、ほとんどが創元推理文庫として文庫かされましたが、いくつかの作品が漏れています。翻訳権の関係です(現在は消滅)。

保篠龍緒氏の全集はたくさん出ていますが、鱒書房版は戦後に出版された全集のうち、もっとも数が揃ったものの一つです。


原作の翻訳(完訳)を読みたい場合は、東京創元社のアルセーヌ・リュパン全集か偕成社アルセーヌ=ルパン全集の2つになりますが、後者は入手可能です。

2010/01/26

デジタルメモ「ポメラ」DM20関連記事

DM10でがんばってますが、DM20のフォルダ管理だけはうらやましいです。

レビュー記事
新型デジタルメモ『ポメラ』のQRコード生成機能は便利すぎる - ガジェット通信
http://getnews.jp/archives/41759

開発者インタビュー
【デジタル製品ヒットの理由】「DM20」新型ポメラ(1) - デジ・MONO - ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/digi-mono/goods/news/20100113/gds1001131630002-n1.htm
【デジタル製品ヒットの理由】「DM20」新型ポメラ(2) - デジ・MONO - ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/digi-mono/goods/news/20100120/gds1001201614000-n1.htm

ポメラの開発について。技術的で専門的な内容が含まれています。将来折りたたみなしのポメラができるかも?
ポメラのメカ設計~日中をつなぐ3次元モデル~(1/4) - @IT MONOist
http://monoist.atmarkit.co.jp/fmecha/articles/reports/03/pomeraa.html


□2010/02/26
レビュー。確かに右上は打ち間違いがしやすい。私は「del(Deleteキー)」と間違えて「ins(Insertキー)」を打っている場合があって困る。
画面が大きくなって魅力が増した新型ポメラ「DM20」 - ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/todays_goods/20100202_345814.html

□2010/06/22
レビュー
最新ポメラDM20使い心地レポート - [ステーショナリー]All About
http://allabout.co.jp/mensstyle/stationery/closeup/CU20100104A/


□2012/01/17
キングジム「ポメラ DM20」の開発 - 家電・PC - Tech-On!
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20120106/203312/

フランス語電子辞書の新製品(2010年版)

今年の売りは液晶のカラー化のようです。昨年度の機種はモノクロでしたが、ぎらぎらした感じがあって見づらいこともありましたが、今年の機種は店頭で確認した限りでは確かに見やすいです。また、大きさがコンパクトになっています。フランス語辞書のコンテンツは昨年と変わりないですね。

外国語辞典が充実したカラー電子辞書 - 2010年 - ニュースリリース - CASIO
http://www.casio.co.jp/release/2010/xd-a7600.html
XD-A7200 - 外国語モデル - 電子辞書 エクスワード - 製品情報 - CASIO
http://casio.jp/exword/products/XD-A7200/


日本文学と世界文学というのが入っているのだけど…突っ込みどころいっぱい。これ言い方変だよね。何とかならないの。日本語の文学、英語の文学とするとか、世界の文学・日本語編、英語編とするとかさ。なんで日本文学に外国作家が入ってるんだ。世界文学だってたとえば「オペラ座の怪人」が英語で収録されているけれど、本来はフランス語。おおかた正体は青空文庫編、グーテンベルク・プロジェクト編なのだろうけど。


XD-GF7250 - 外国語モデル - 電子辞書 エクスワード - 製品情報 - CASIO(2009年の製品)
http://casio.jp/exword/products/XD-GF7250/
フランス語電子辞書 比較 (仏和・和仏辞典、仏英・英仏辞典、英和・和英辞典)
http://gaikoku.info/french/dictionary_ic.htm

フランス語電子辞書の新製品発表

2010/01/25

翻訳ミステリー大賞シンジケートの翻訳者リレー・エッセイに平岡敦氏が登場

ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」の翻訳者リレー・エッセイ「会心の訳文」第7回で、ハヤカワ文庫のアルセーヌ・ルパンシリーズを翻訳されている平岡敦氏が執筆を担当しています。「怪盗紳士ルパン」のある箇所の翻訳について書かれています。


会心の訳文・第七回(執筆者・平岡敦) - 翻訳ミステリー大賞シンジケート
http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/20100104/1262578026
翻訳ミステリー大賞シンジケート
http://d.hatena.ne.jp/honyakumystery/


ハヤカワ文庫からはルパンシリーズが4冊刊行されています。
ハヤカワ・オンライン|早川書房のミステリ・SF・ノンフィクション
http://www.hayakawa-online.co.jp/
ハヤカワ・オンライン:検索結果一覧:アルセーヌ・ルパン

2010/01/24

住田忠久編著「明智小五郎読本」

長崎出版、2009年
セブンネットショッピング! - 書籍 - 明智小五郎読本
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/32315898

1000ページ越えというまさに“圧巻”な本。原作はもちろん、テレビドラマ、舞台、映画、ラジオドラマなどさまざまな形で登場した「明智小五郎」が網羅されている。
私は明智小五郎ものはほとんど知らないので、流し読みになってしまったのだけれど、トリビアな情報がところ狭しと盛り込まれているので、知っている俳優さんの名前が出てきてはこの人知ってると思いながら読んだ。あとは目録か、じゃあ目を通さなくてもいいかなくらいにとらえていたら、目録さえ油断がならなかった(笑)


私はあまり小説を読むほうではないので、江戸川乱歩の作品も少ししか読んでいない。中学校の図書室に偕成社のルパンシリーズとホームズシリーズがあり、たしか学級文庫のほうに怪人二十面相シリーズがあったと思うのだけれど、私は手を伸ばすことがなかった。(ルパンファンのサガとしてある作品は読んだが)

ほかにはNHKのラジオを聴いた影響で「押絵と旅する男」などを何作か読んだ。そのラジオは目録にはサウンド夢工房「屋根裏の散歩者」(たぶん青春アドベンチャーの枠で再放送されていたと思う)で、主な朗読の担当は広川太一郎さんと羽佐間道夫さん。私はこのお二人が好きで、うれしいことしきりだった。渋い声の時、トーンが少し似ているところがあって、今のどちらだっけ?と混乱することも(当時はまだ耳が鍛えられていなかった)。

広川さん(明智)と羽佐間さん(二十面相)のコンビで演じられたのが、NHKラジオで放送された怪人二十面相もの。広川さんがお亡くなりになったあと、機会あって何作品か聞いたのだけれど、広川さん何してるんですか?という感じで楽しかった(笑) 羽佐間さんも八面六臂の活躍で、豪快な高笑いはなんとも羽佐間さんらしい。「黄金仮面」は聞いていないけれど、黄金仮面役の久松保夫さんといえば「スタートレック」のミスター・スポックの吹き替えの人だ。(巻末のラジオ目録で久松さんの名前が間違っている。本編の方の表記は正しい。)

テレビドラマは陣内さんのものを見た。内容は覚えていないが、雰囲気が好きだった。映画は見たことがない。K-20も見てないのだけれど、ポスターはゾロっぽいと思った。

2010/01/17

電子書籍:グーテンベルク21のモーリス・ルブラン作品

「グーテンベルク21」は電子書籍の販売サイト。また、「グーテンベルク21」が提供元(出版社)となり、複数の電子書籍サイトでも販売されている。

グーテンベルク21
http://www.gutenberg21.co.jp/
グーテンベルク21:著者名検索
http://www.gutenberg21.co.jp/search_author.htm

表題番号は「著者名検索」のページの並び順を元にした。備考欄には同一タイトル・翻訳者の書籍について記した。「作品No.」は「アルセーヌ・ルパン」作品リストに従う。

表題番号収録作番号タイトル翻訳者作品No.備考
1-怪盗紳士アルセーヌ・ルパン大野一道1旺文社文庫
1-1アルセーヌ・ルパンの逮捕1-1
1-2獄中のルパン1-2
1-3アルセーヌ・ルパンの脱獄1-3
1-4遅かりしシャーロック・ホームズ1-9
1-5謎の乗客1-4
1-6女王の首飾り1-5
1-7ハートの七1-6
1-8アンベール夫人の金庫1-7
1-9黒真珠1-8
2-ルパンの告白野内良三6旺文社文庫
2-1太陽のたわむれ6-1
2-2結婚指輪6-2
2-3影の合図6-3
2-4地獄の罠6-4
2-5赤い絹のスカーフ6-5
2-6うろつく死神6-6
2-7白鳥の首のエディス6-7
2-8麦わらのストロー6-8
2-9アルセーヌ・ルパンの結婚6-9
3-ルパン対ホームズ野内良三2旺文社文庫
3-1ブロンドの女2-1
3-2ユダヤのランプ2-2
4-八点鐘保篠龍緒12
4-1古塔の秘密12-1
4-2水壜12-2
4-3海水浴場の殺人12-3
4-4映画の表裏12-4
4-5ジャン・ルイ事件12-5
4-6斧を持った女12-6
4-7雪の上の靴跡12-7
4-8マーキュリーの像12-8
5-水晶の栓山辺雅彦7旺文社文庫
6-813(上・下)保篠龍緒5
7-奇巌城水谷準4角川文庫
8-オルヌカン城の謎大友徳明8角川文庫


□購入できるサイト
電子書籍の総合書店 ビットウェイブックス
http://books.bitway.ne.jp/
電子書店パピレス
http://www.papy.co.jp/
紀伊國屋書店BookWeb:電子書籍
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/indexp.html

「アルセーヌ・ルパン」邦訳一覧
「アルセーヌ・ルパン」邦訳一覧(別表)


□2011/12/17
グーテンベルク21が購入できるサイト。
【Voyager Store】電子書籍のショッピングモール
http://voyager-store.com/
Reader Store-ソニーのeBookストア
http://ebookstore.sony.jp/
GALAPAGOS STORE:電子ブックストア
http://galapagosstore.com/web/btop
電子書籍ストア BookLive!
http://booklive.jp/


□2012/08/07
現在読めるのは「怪盗紳士アルセーヌ・ルパン」「水晶の栓」「八点鐘」「奇巌城」「813(上・下)」「オルヌカン城の謎」となっている。
怪奇・ミステリー2
http://www.gutenberg21.co.jp/title_mystery2.htm#lupin

2010/01/13

「セレンディップの三人の王子たち」

「セレンディップの三人の王子たち ペルシアのおとぎ話」竹内慶夫編訳、偕成社文庫、2006年

『「白い光」のイノベーション』という本を読んで、「セレンディピティ」という言葉を知った。X線の発明はセレンディピティによるものと言われているらしい。この言葉の元になった「セレンディップの三人の王子たち」というタイトルを覚えていたのだけれど、ヴォルテールがこの作品を読んだとかこの作品から影響を受けたという情報(情報源は忘れた)を目にしたので読んでみた。

底本は「チェットウッド版」と言われるもの。「セレンディピティ」という言葉を創ったウォルポールが読んだフランス語版の忠実な英訳版ということで選んだものらしい(ということはウォルポールはフランス語で読んだということ?)。ただし、この翻訳は抄訳で完訳ではない。

解説には次のようにかかれている。(以下、書名のない引用は本作品からの引用)

この手紙のなかに、「セレンディピティ」を明確に定義づける三つの重要な要素を見いだすことができます。それは、(一)偶然と(二)才気によって(三)さがしていないものを発見すること、です。ここに、セレンディピティということばの意味を考える原点があります。(P198)


さて、ヴォルテールの話。「ザディーグまたは運命」という作品の「第三章 犬と馬」より。

 「ある日、彼が小さな森の付近を散歩していると、数人の廷臣を従えた王妃の宦官が駆けつけてくるのが見えた。廷臣たちは激しい不安に駆られている様子で、紛失したすこぶる貴重なものを取り上せて探し回る者のように、ここかしこと駆けめぐっていた。
 「そこの若者よ」と、宦官の長が言った。「王妃さまの犬を見なかったか」
 ザディーグは控え目に答えた。
 「それは雌犬です、雄犬ではありません」
 「そのとおりだ」と、宦官の長は答えた。
 「たいそう小さなスパニエルです」と、ザディーグは付け加えた。「ごく最近、数匹の子犬を産み、左の前足を引きずって歩き、とても長い耳をしています」
 「では、その犬を見たのだな」と、宦官の長は息せき切って言った。
 「いいえ、一度見かけたことはありません」と、ザディーグは言った。「それに、王妃さまが雌犬を飼っておられるかどうかもまったく存じませんでした」(ヴォルテール「カンディード」岩波文庫、2005年、P98-99)

この推理によりザディーグは犬と馬を盗んだと思われて有罪判決を受けてしまう。判決をが下されるすぐに犬と馬が見つかったため無罪となる。

「(略)私は王妃さまの尊い雌犬さまも、王の中の王であらせられる王さまの神聖なお馬も決して見たことがございません。ありていに申し上げれば、事情はこうでございます。私が小さな森を散歩していましたところ、尊い宦官さまとご高名な狩猟長さまにお会いいたしました。砂には動物の足跡が見えましたが、それが小さな犬の足跡だと見当をつえるのはたやすいことでした。四つ足の足跡の少し隆起した砂にかすかな長い筋がついていることから、それが乳房の垂れた雌犬で、それゆえほんの数日前に子犬を産んだのだと分かりました。ほかに向きの違った跡があり、前足の横の砂の表面をきまってかすめているように見えました。ですから、その犬がとても長い耳をしていると知ったのです。それに、一本の足跡の砂の窪みがほかの三本に比べていつも浅いことに気づきましたので、あえて申し上げれば、尊い王妃さまの雌犬さまは少々びっこを引いておられるとわかりました。(略)」(同P100-101)


この逸話はエラリー・クイーン編集のミステリーのアンソロジーにも採録されているのだが、同様な話が「セレンディップの三人の王子たち」にも見ることができる。近代の探偵小説の探偵顔負けの観察力である。「第2章 消えたラクダ」より。

 故国セレンディップをでると、やがて三人の王子たちは、偉大にして強力なベーラム皇帝の国にはいった。
 その都にむかって旅をつづけているとき、彼らはたまたまラクダの群れをつれたキャラバンにであった。一頭のラクダを見うしなっていたキャラバンの隊長は、王子たちにたずねた。「みなさん、ひょっとしてラクダを見なかったかね?}
 王子たちは、とちゅうでそれらしき動物の足あとを見たのを思いだして、「見ましたよ」と、いっせいに答えた。
 いちばん上の王子が、自信をもって、
「それは片目ではなかったですか?」と問いただすと、
「歯がぬけていなかったですか?」とつぎの王子が、
「足が不自由だったでしょう?」といちばん末の王子がたずねた。
「こりゃたまげた、みんなそのとおりだ。」
と、隊長がうなずくと、
「では、あれはあなたのラクダでしょう。ずっとうしろのほうで見ましたよ。」と三人は答えた。(P17-18)

探しに出向いたのの見つからなかった隊長は、三人の証言をうたがう。三人がさらに特徴を述べると、三人こそがラクダを盗んだにちがいないと裁判に掛けられる。

 そして皇帝は、三人が見たこともないラクダの特徴を、なぜあれほどまで正確にいいあらわすことができたのかたずねた。
 皇帝を満足させようと、まずいちばん上の王子が口をひらいた。
「陛下、ラクダは片目が見えなかったはずです。なぜならば、われわれが歩いてきた道ぞいでは、よく生えた側の草はまったく食べられておらず、もういっぽうのよく生えていない側の草が食べられていたからです。もし片目が欠けていなかったら、草がよく生えているほうをえらんで、あまり生えていないほうをえらぶことはなかったと思います。」
 彼の話に、二番目の王子が口をはさんだ。
「ラクダの歯が一本欠けていることがわかりました。なぜならば、道ぞいの草がほとんど一足ごとに、ラクダの歯ほぼ一本分の大きさだけ食べのこされていたからです。」
「わたくしは」と、末の王子がいった。「そのラクダの足のうちの一本が不自由であると考えました。なぜかといいますと、地面にのこされた足あとをよく見ると、一本の足をひきずっていたことが見てとれたからです。」(P23-24)


ジョン・ディクスン・カー「火刑法廷」

小倉多加志訳、ハヤカワ文庫、1976年

ブランヴィリエ侯爵夫人がでてくるとはうかつだった。ちょうどアラン・モネスティエ「世界犯罪者列伝」を読んでいたのだけれど、ブランヴィリエ侯爵夫人が出る章を後回しにしてしまったから。くやしいので、一気に読んだ。

最後の章の解釈が分かれるだろうな、と思った。私は驚きまでは至らなかったけれど、ありなの?と思った。行方不明で終わった人物の末路がはっきりしていれば、もっと怖かったかもしれない。それとも、すでに仲間になったということなのだろうか?


「世界犯罪者列伝」を確認したところ、マリー(ブランヴィリエ侯爵夫人)を逮捕した警察官の名前は「デグレ」らしい。ゴーダン・サント=クロワはそのままのようだ。

デグレ警部とその上司ラ・レニーは、近代警察機構の黎明期に活躍した人物で、初の刑事と警視総監にあたる。マリーの父は当時の警察機構のトップだったので、マリーの毒殺による死去に伴いルイ14世はラ・レニーを抜擢して警視総監の役職につけた。

Site Internet de la Prefecture de Police - パリ警視庁
http://www.prefecturedepolice.interieur.gouv.fr/Pied-de-page/node_478/node_1302

1667年にルイ14世がパリ警察総司令官という職を創設しました。王から与えられた任務は「清潔、明るさ、安全」という3つの言葉で表されました。

初代のパリ警察総司令官である、Gabriel Nicolas de La Reynie (ガブリエル・ニコラ・ド=ラ・レニー)はパリの街に平静と一定の安全をもたらしました。彼の後継者たちの時代には、警察総司令官の介入領域は増加していきました。これは交通の問題など、パリの市民生活の変化に適応したものです。


2010/01/11

JET「怪盗アルセーヌ・ルパン 八点鐘」1・2巻発売予定

雑誌「ネムキ」に連載されていた漫画の単行本。2010年2月5日発売予定。

新刊コミックス一覧│アサヒコミックオンライン・ホラーコミック - ASAHI COMIC Online
http://asahi-comic.com/comics/

収録内容
1巻:塔のてっぺんで、水瓶、テレーズとジェルメーヌ、映画の啓示
2巻:ジャン=ルイの場合、斧を持つ貴婦人、雪の上の足跡、マーキュリー骨董店


十番街通信(JET 公認情報局)
http://www7.pekori.to/~g-zennosuke/
オールバックとひげはあらかじめ編集側からNGと言われたらしい。そういう面でビジュアルに文句がなかった私もたいがい少女漫画脳なのかも(笑)(禁止しなくても…とは思いますが) JETさんのハーレクインのコミックにこの「八点鐘」の広告が載ったらしいけれど、内容的には違和感がないので妥当かな。会社をまたいだ連動広告は最近多いですね。


□2010/01/31
表紙が公開されています。
Amazon.co.jp: 八点鐘 1 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
http://www.amazon.co.jp/dp/4022131535
Amazon.co.jp: 八点鐘 2 (眠れぬ夜の奇妙な話コミックス)
http://www.amazon.co.jp/dp/4022131543

□2010/02/01
朝日新聞出版 最新刊行物:コミック:八点鐘 1
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=11189
朝日新聞出版 最新刊行物:コミック:八点鐘 2
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=11190

2010/01/10

ウージェーヌ・シュー「パリの秘密」とルパンシリーズ

「ルパン最後の事件(21)」でヒロインの息子ロドルフと共にヒロインを助けに行こうとするルパンが、ある人物の名前を口にする。

「よかろう」と彼は笑いながらいった。「ロドルフ君がなにをやるべきか知っているんだから、わたしはきみのいうとおりにすればいいんだよな……いけ、ロドルフ王子。」
「なぜ王子だなんていうの?」と、少年がたずねた。
「それは、ある有名な小説に、ロドルフという名前の王子が出てくるからだ。その王子はね、友を救い敵をやっつけるために、ありとあらゆる困難にぶつかるんだ。(略)」(偕成社アルセーヌ=ルパン全集「ルパン最後の事件」P142/ルパン最後の事件(21))

ロドルフ王子はロドルフ大公(prince Rodolphe)で、ウージェーヌ・シューの小説「パリの秘密」の主人公を指すのだろう。シューの作品は、残念ながら入手できる邦訳がないが、小倉孝誠「『パリの秘密』の社会史」という研究書が出ていて、詳しく紹介されている。(冒頭に「ウージェーヌ・シューとは誰か?」という一説が設けられているが、フランス文学に疎いのにロドルフ王子って誰?というところからこの本に行き着いた私は結構なレアケースだろう)

「パリの秘密」は19世紀に新聞に連載され、大変な人気を博した小説で、主人公のロドルフはドイツの大公という身分を隠してパリの下町に身を潜め、貧民を補助しながら生き別れとなった娘を捜していた。


「虎の牙(11)」でもシューの小説が言及されている。

「これでよしと。おれはユージェーヌ・シューがいうように、大悪人の目は、えぐりとってやらねばならぬとまではいわない。(略)」(創元推理文庫「虎の牙」P540/虎の牙(11))

これは「パリの秘密」で、悪役の「先生」という人物が失明させられることを指している。「『パリの秘密』の社会史」で少し触れられているけれど、アルセーヌ・ルパンはロドルフやモンテ・クリストに連なるヒーローの末裔でだと思う。


一方で「アンチ・ロドルフ」という見方もあるようだ。ロベール・ドゥルーズ「世界ミステリー百科」では次のようにかかれている。

ルブランは主人公を上流階級のなかでしか活躍させないというこで非難された。だがこのアンチ・ロドルフの彼が、庶民のなかで何をするというのだ。ルパンは庶民ではないか。抵抗し、冷やかし好きで、反乱を起こす庶民そのものである。ボワロー・ナルスジャックがこう記している。「偉大なるルパンは、もっとも強いということを、華々しく自分にも我々にも認めさせる弱者なのだ」。そのとおりである。(ローベール・ドゥルーズ「世界ミステリー百科」P50)

これにも同感。庶民と交わっては何もすることはない。ルパンシリーズは徐々に変質していき、シリーズ後半では工場で働く人々やお針子といったささやかな存在にも目を向けるが、基本は弱きものと交わる存在ではない。そこがロドルフ大公とは異なるのである。


また、シューには「パリの秘密」以外に「さまよえるユダヤ人」という作品がある。「さまよえるユダヤ人」はある新教徒の子孫が、何月何日にパリの屋敷に行くように記された謎のメダルを持っている。決められた日に屋敷に行くことができれば莫大な遺産を手にすることができるのである。この作品に言及しているのが「アルセーヌ・ルパンの帰還(A5)」だ。

ジョルジュ その男と最後に会ったのは、チベットで、半年ほど前だった。そのとき、彼はぼくに、こういったよ。きみの屋敷に昼食に伺う。三月一日の、月曜日。時刻は、一時十五分に決めようとね。
ブリザイユ いえよ、君! さまよえるユダヤ人の名は?
ジョルジュ ぼくの最良の友さ!
全員 それは、どうも!
(雑誌「EQ」1989年9月号「アルセーヌ・ルパンの帰還」長島良三訳P184-185/アルセーヌ・ルパンの帰還(A5))

ブリザイユのセリフは「Le nom du Juif errant?」なので「その“さまよえるユダヤ人”の名は?」となる。何月何日何時と刻限を決めてパリの屋敷に行くという点で、「さまよえるユダヤ人」にたとえているのである。約束を決めた人物の名前を教えろと言っているのに、遠巻きの答えだったので、「そいつはどうも(Merci!)」と返すのだ。こういう実のない掛け合いは有閑階級っぽい。

ここでは“自ら定めた刻限通りに登場するはずの謎の男”を待っているという設定自体がデュマの「モンテ・クリスト伯」の見立てになっていて、さらにデュマに影響を与えたシューの作品が登場するという流れになっている。


「さまよえるユダヤ人」との関わりで忘れてはいけないのは、ルブランの非ルパンものの小説「綱渡りのドロテ」だ。「さまよえる」で相続資格者が証として青銅のメダルを持っているように、「ドロテ」でも金のメダルを持っている者が指定された日に指定された場所に行く必要がある。「さまよえる」はメダルの持ち主が悪役に翻弄されるという筋書きが読者の興味をさそっているのに対し、「ドロテ」ではメダルの謎を解くことに主眼が置かれ、新しい物語となっている。


□参考文献
ウージェーヌ・シュー「さまよえるユダヤ人」上・下巻、小林龍雄訳、角川文庫、1951-1952年
A・デュマ「モンテ・クリスト伯」全5巻、新庄嘉章訳、講談社文庫
小倉孝誠「『パリの秘密』の社会史」新曜社、2004年
ローベール・ドゥルーズ「世界ミステリー百科 ミステリーを創った世界の作家たち」小潟昭夫監訳、JICC出版局、1992年

2010/01/09

一丁倫敦と丸の内スタイル展

一丁倫敦と丸の内スタイル展 三菱一号館竣工記念
http://mitsubishi-ichigokan.jp/
期間:2009年9月3日(木)~2010年1月11日(月・祝)
場所:三菱一号館


超近代ビルが立ち並ぶなかに浮かぶ煉瓦の建物。これは新たに復元建設された建物だ。なんと酔狂な。230万もの煉瓦を使って復元したそうな。この建物の存在を遅ればせながら知って、展示を見に行った。街中でポスターを見かけたときは単なる展示だと思っていたが、建物そのものが展示なのだ。煉瓦の壁や石、木の扉などのレトロな内装・外装と、エレベータや自動扉という現代のものが混合していておもしろい。


過去から現在までの丸の内の移り変わりや、建築家ジョサイア・コンドルに関する展示や、建物復元に関する様々な情報や写真、明治・大正期の文物などが展示されていた。

丸の内スタイルということで、トンビ(トンビが油揚げ…じゃあなくて、外套のこと)や、鞄、シルクハット、ソフト帽子、なども、展示されていた。シルクハットをこんなに近くで見るのは初めてかも。きめ細やかな仕立てだった。時計や、ガス灯、コーヒーカップといった日用品もあった。

大正末から昭和はじめに撮影されたであろう映像が流れていた。五分ほどだったけれど、人力車、路面電車自転車、徒歩などいろいろな交通手段で往来する人々が映っていた。

ラストの展示室はおやじおやじおやじだらけ(笑) 復元建設に関わった作業員を撮影したものだ。満面の笑みで映っているので、ついこちらもにんまりしてしまった。


三菱一号館がたてられたのは1894年。(といえば、アルセーヌ・ルパンシリーズでは「カリオストロ伯爵夫人」の頃だな。と思うのは私の性だ。)

今後は「三菱一号館美術館」として活用される。なお、表は昔の建物のままなので階段だけれど、中庭(裏側)からバリアフリーで入ることができる。

「一丁 倫敦 と丸の内スタイル展」概要について
http://www.mec.co.jp/j/news/pdf/mec090701_1.pdf
丸の内の歴史と魅力に迫る「一丁倫敦と丸の内スタイル展」 | エキサイトイズム
http://www.excite.co.jp/ism/concierge/rid_9273/

三菱一号館美術館
http://mimt.jp/japanese.html
2010年4月6日(火)開館予定

2010/01/07

「ETV50 もう一度見たい教育テレビ フィナーレ」

2009年12月31日放送。「もう一度見たい教育テレビ」のリクエストランキングを50位から紹介していき、当時の関係者のかたのインタビューが流れたり、スタジオゲストがあれこれコメントしりという形だった。

ランキングはこちらに掲載されている。
NHKオンライン|ETV50:もう一度見たい教育テレビ > ETV50 もう一度見たい教育テレビ リクエスト 最終結果 ベスト50
http://cgi2.nhk.or.jp/etv50/request/total_ranking.html


ばくさん(熊倉一雄さん)は、ちゃんと「ばくさんのかばん」を保管していた! ワインセラーのように、酒を入れたりしていたらしい。ばくさんのかばんは直撃世代ではないので内容は覚えていないのだけれど、ばくさんの顔は忘れようにも忘れられないよ(笑)

舞ちゃん(平田実音さん)はふっくらしてきてかな。もう立派なおとなですね。

「おーい!はに丸」ではに丸の声を担当した田中真弓さんがスタジオゲストで、もちろんチョーさんもスタジオゲストでいたのだけれど、ルフィー(田中真弓さん)がブルック(チョーさん)にネタ降ったりして何でもありだ(笑) 田中さんは「みんなであそぼ」のもんたくんの声も担当していた。


五月の特別番組の時はチョーさんがアシスタントだったのだけれど、今回のアシスタントは「いつもここから」。二人が出演する「ピタゴラスイッチ」もランキングに登場。「悲しいときー」のネタ久々にみた(笑)


そしてそして第1位は「たんんけんぼくのまち」。おめでとう! 54万票のうち、2万7千票集まったらしい。単純に計算すると0.5割、5%? 数ある番組の中でこの割合はすごいのでは?

ステージ中央に出たチョーさんが司会の城島茂さんに、Tシャツに「一等チョー」と書いてくださいとおねがいしたら、城島さんが書いたのは「一等町」だった(笑) 隣に「チョー!」と訂正。


ランキングの合間に、うたのお兄さんだった水木一郎さんや神崎ゆう子お姉さんなどのゲストも登場して、なつかしい歌をいろいろ披露してくれた。司会の城島さんもアニメ「飛べ!イサミ」のオープニング(TOKIOの歌)を歌う。こ、これはチョーさん歌うかも?と期待していたら、歌ってくれた。しかも2番が付いていた。元々は1番しかないのだけれど、2番をチョーさんが今回特別に作詞したものだった。歌が流れている間、リクエストはがきが映っていて、みんな「たんんけんぼくのまち」が好きなんだなと思うと嬉しかった。


第1位記念のスペシャル番組の感想は以下の記事で書きました。
「たんけんぼくのまちスペシャル」

「たんけんぼくのまち」は厳選された4作と、2009年に放送された「たんけんぼくのまち2009」が収録されたDVDが発売中です。
コロムビアミュージックエンタテインメント | NHK-DVD『たんけん ぼくのまち』2009年10月21日発売!
http://columbia.jp/bokunomachi/
きのう チョー あした (声優チョーの公式ブログ)
http://ameblo.jp/chosans/


□関連記事
DVD「たんけんぼくのまち」入手のこと
「たんけんぼくのまち」DVD化決定!
「たんけんぼくのまち2009」
「たんけんぼくのまち」復活!

アルセーヌ・ルパンはシルクハットをかぶっているか

2009年12月19日放送の「世界ふしぎ発見!」で番組終わりに流れた三択問題。いつもかぶっているものは?というものだった。シルクハットを導きたいのだろうが、原作ファン的にはいただけない。


アルセーヌ・ルパンはTPOに合わせた格好をするのでいつもシルクハットをかぶるような正装姿をしている訳ではない。正装が必要な場ならそれにふさわしい格好をするだけのこと。正装姿は、あえていうのなら、上流階級に潜んでいますよ、というしるしとでもいうか。

それに「いつも」というのはとっても乱暴。むしろいつもかぶってるのはレイトン教授でしょう。映画と覚しきシーンが映っていたけれど、ルパンだったら帽子を脱ぐか、脱ぐしぐさをするのじゃないのかなあと思われるシーンだった。


ではなぜ、アルセーヌ・ルパンといえばシルクハットというイメージなのか?というと、単行本でレオ・フォンタンという画家が描いた表紙が、夜会服にモノクルとシルクハットといういでたちだったからと言われている。

もちろん、原作でシルクハットをかぶっているシーンがない訳ではない。シルクハットをかぶっている描写があるのは「アンベール夫人の金庫(1-7)」で、駆け出しのルパンがよれよれのフロックコートと色あせたシルクハットを身につけている。「金髪婦人(2-1)」では、帽子を手に持っているシーンがあるが、燕尾服を着ているので、帽子はシルクハットだろう(室内でご婦人に会うので帽子を脱いている)。「ふしぎ発見」で出てきた小さくたためるオペラハットは、「結婚指輪(6-2)」で脇に抱えて登場する(同じく)。でも服装の描写はあまり多くないし、正装姿はほとんどないと思われる。


なお、ルパンシリーズが初登場の雑誌に載ったときの挿絵はスーツ姿で描かれている(無帽。スーツ姿のときに帽子をかぶるとすればソフト帽だと思う)。他はどういう姿なのかとみてみたけれど、直接姿を現すことが少ないので、挿絵に描かれることも多くないのだった。

翻訳書の状況はコレクターではないのでよくは知らない。ただ私は偕成社アルセーヌ=ルパン全集の挿絵のイメージが強くて、この本ではスーツ姿で描かれることが多い。

偕成社版より昔に読んだポプラ社版の「怪盗ルパン全集」だが、挿絵では正装姿、マント姿は少なかったはず(当時の挿絵は今年発売されたポプラ文庫クラシックの挿絵とは違う)。表紙絵については、幼心に前半の巻と後半の巻では何となく、ちがうなあと思っていた。違って当然。表紙絵の担当者が違うから(前半を牧秀人氏、後半の殆どを岩井泰三氏が担当している)。前半の表紙絵で着ているのは渋い青みがかった服で、後半の服は黒いのだ(それが関係したかどうか分からないけれど後半の作品で読んだのは「ルパンの大作戦」(オルヌカン城の謎(8))くらい)。

表紙絵は以下に展示されている。
南洋一郎「怪盗ルパン全集」の部屋
http://www2s.biglobe.ne.jp/~tetuya/lupin/minami/minami1.html


偕成社版とはちがって、モノクルとシルクハットにこだわっているのは岩波少年文庫の挿絵だ。「奇岩城」では重傷を負っているにもかかわらず、正装でモノクルをして横たわっているというなんのギャグだ状態に(笑) 小説の挿絵はある程度嘘が交じるものだけれど。

モノクルというのは顔の凹凸に直接はめ込んで装着するので、こころもちしかめ面になるし、長時間装着するものではないらしい。体調の悪い時に連続装着するのは辛いだろう。仰向けに寝ているから余計につけづらそうだ。

重傷を負った時の服装は「自動車運転手の服装」となっている。自動車の運転をするときはかぶるのは「ハンチング」。だからハンチングを落としていく。なので、正装姿だとわざわざもってこさせないといけない。(こんなことをいうと身も蓋もないが、風呂入ってないんだから恰好だけつくろっても意味がないよ。)


TBS「世界ふしぎ発見!」2009年12月19日放送 ミステリーはパリで生まれる!

2010/01/06

「花とゆめ」2010年3号 スキップ・ビート!感想

著者:仲村佳樹

何日かぶりに再会したモー子さんとキョーコ。バレンタインデーはどうだったかと聞いて、敦賀さんという名前にフリーズするキョーコを見て、モー子さんは、敦賀さんがチョコをもらえなくて怒っていたとう事態はなかったようだと安心し、キスでもされたのかと思う(←正解です)。2人でラブミー部の部室に行くと、ドラマを見ているちおりんが。ちおりん(天宮千織。天宮さん)は自分からラブミー部に志願したらしい。小さな事務所に所属していたので、引きとめられて、元の事務所のまま特別にラブミー部所属ということになっていた。


そこにアナコンダ(大蛇)背負ったローリィ登場。バレンタインデーはどうだった? と尋ねられると、キョーコは忌むべき悪夢の日、モー子さんはバカを一層バカにする迷惑な日と答えてしまう。すると2人はローリィにちおりんと同じドラマを見て、ストーリーについてレポートを書けと宿題を言い渡されてしまった。

ちおりんは、同じくバレンタインデーの質問に、顔だけが取り柄の川越みちかが初ドラマ出演という過ちを犯した最も許せない最悪の日と答えてしまい、川越みちかのドラマを見て彼女のいいところをレポートに書けと言われていたのだった。

そろってドラマを見る3人。(主にモー子さんとちおりんが)文句ばかり言いまくっていたら後ろに怒号号号な顔のローリィが(笑) ローリィはモー子さんとキョーコに2人にこの1年何をしていたんだと説教。そしてちおりんとの3人に、荒療治だ、受けなさいと仕事内容が入った封筒を示す。ちおりんには「楽しいの」、モー子さんには「泥くさいの」、キョーコには「苦しいの」。まだローリィのローリィたるゆえんを知らないちおりんは、罠だと気づかずに受け取るが、体が震えるほど嫌な内容だったらしい。返却不可とローリィが去っていく。しかしいつのまにか、キョーコとモー子さんもそれぞれの仕事を受け取ってしまっていた。


キョーコが茶髪にもどってよかった。黒髪3人娘だと区別つきにくそう(笑) モー子さんは美人タイプだけど、ちおりんもキョーコもかわいいタイプだからね。それから、ちおりのラブミー部加入は忘れられたかと思ってた(笑)


次回4号はお休みで5号から再開。
単行本第24巻が2月19日発売予定。
「スキップ・ビート!」感想のバックナンバーはこちらから。

横山光輝「鉄人28号」第11巻(潮漫画文庫)入手のこと

超人間ケリー編の終盤と巨大アリ事件編、にせもの事件編の前半。ソノシート付録漫画の「銀行ギャング粉砕」を収録。

第11巻の収録範囲を追加しました。
漫画「鉄人28号」見出し一覧

横山光輝「鉄人28号」第10巻(潮漫画文庫)入手のこと

ロビー編の終盤と超人間ケリー編の終盤手前まで。

第10巻の収録範囲を追加しました。
漫画「鉄人28号」見出し一覧

2010/01/05

作品リストの長編2作のタイトルを改めること

作品リストの長編作品2つのタイトルを変更しました。

「アルセーヌ・ルパン」作品リスト

「緑の目の少女」だとロリコンって思っちゃうので(←誰のことだ・笑)、偕成社アルセーヌ=ルパン全集および創元推理文庫に準じて「緑の目の令嬢」とします。意味としては「緑の瞳のお嬢さん」みたいな感じでもいいんじゃないかと思うのですが、その辺は作品リスト試案や各作品の解題を書くときに考えてみたいです。

「ふたつの微笑を持つ女」は創元推理文庫に準じて「二つの微笑を持つ女」に変えました。ハヤカワ文庫から続刊が出版される見込みがなさそうなので、既存本の表記に合わせたほうがよいと判断したためです(こだわりどころではないので)。短編タイトルは現状のままです。


また、邦訳一覧の「バルタザールのとっぴな生活」と「三つの眼」は、偕成社アルセーヌ=ルパン全集のタイトルを使っていましたが、創元推理文庫に準じて「バルタザールの風変わりな毎日」「三つの目」に変えました。

2010/01/04

リーヴル・ド・ポッシュのクイズ:アルセーヌのクイズ

期間限定(たぶん2010年1月限定)のクイズで、成績が良いといいことがあるかもしれないです。

Livre de Poche - Le Quiz du mois au Livre de Poche(フランス語)
http://www.livredepoche.com/quiz/formulaire.php

ひっかけというわけではないのでしょうが、「リーヴル・ド・ポッシュ」のアルセーヌ・ルパンシリーズについてのクイズだと念頭に入れたほうがよいかも知れません。「リーヴル・ド・ポッシュ」収録作品は以下の記事にまとめています。
リーヴル・ド・ポッシュ版のルパンシリーズ(洋書)

以下、問いと選択肢は自動翻訳を元にしています。

  1. アルセーヌ・ルパンというキャラクターの発明者は、
    • モーリス・ルブラン
    • ダニー・ルルージュ
    • ノエル・ルヴェール

  2. アルセーヌ・ルパンの職業は何?

    • 私立探偵
    • 警察の警視
    • 泥棒

  3. 緑の目の令嬢は、

    • アルセーヌ・ルパンのフィアンセ
    • アルセーヌ・ルパンの友人
    • アルセーヌ・ルパンに自由を奪われた者

  4. アルセーヌ・ルパンの作者によって書かれる冒険(1924年発表)で最初のものは、これらの小説のうちどれか?

    • 三つの目
    • カリオストロ伯爵夫人
    • 特捜班ヴィクトール

  5. これらの3つのカバーのうちどれが新しい図形ラインでないか?

    • 怪盗紳士ルパン
    • 虎の牙
    • ルパン対ショルメス

  6. これらの小説のうちの1つの筋は、刑務所で起こらない……どの小説か?

    • アルセーヌ・ルパンの二重生活(「813」の第1部、「813」)
    • アルセーヌ・ルパンの三つの犯罪(「813」の第2部、「続813」)
    • アルセーヌ・ルパンの逮捕

  7. これらの小説のどれかは、行動がブルターニュで起こる。どれか?

    • バール・イ・ヴァ荘
    • 奇岩城
    • 三十棺桶島

  8. アルセーヌ・ルパンの冒険を書いた作者の職業は、何だったか?

    • 泥棒
    • 警察官
    • ジャーナリスト

  9. アルセーヌ・ルパンは、以下の通りであると考えられる。それは、

    • とても内気な
    • 信じられないほど陰謀を企むこと
    • かなりぼんやりした

  10. ほとんどの場合アルセーヌ・ルパンは彼自身をどんな偽名で紹介するか?

    • レイモン
    • レミ
    • ラウール


私は10問中9問正解でした。何が不正解だったかは分かりません。

ル・フィガロの記事:アルセーヌ・ルパンを知っていますか?(クイズ)


□2010/02/06
解答です。
Reponses du quiz des gourmands(フランス語)
http://www.livredepoche.com/annonces/quiz/reponses-quiz-janvier.html

3問目の「La prisonniere d'Arsene Lupin」の意味がよく分からなかったのだけれど、「アルセーヌ・ルパンのとりこ」とでも考えたほうがよいのかも。(私が間違えていたのはこれでした)

ポプラ文庫クラシック「奇巌城」入手のこと

南洋一郎文、2010年

分厚い分、背表紙の著作・タイトル表示が中心からずれてしまているので、できるだけずれのないものをと選んだ(そうすると、表紙の絵が背表紙にずれこむのだけど)。

これは声を大にして言っておきたい。地図にしっかり「奇巌城」が書かれているけれど、ポプラ社版「奇巌城」に「奇巌城」は出てきませんから! 本来出てこないのが正解なんだけどねえ…。


ポプラ文庫クラシックの怪盗ルパン全集シリーズのテキストは、現在流通している新訂版のルパンシリーズではなく、過去に発行されていた「怪盗ルパン全集」の、それも初版に基づいているらしい。実は、「怪盗ルパン全集」は初期のものと後期のものでは改訂されていて文章が違う箇所があり、「怪盗ルパン全集」と新訂版の違いよりも、「怪盗ルパン全集」初期と後期の違いの方が大きいのだ。


そこで内容を確認してみた。今回のポプラ社文庫クラシック版を「クラシック」とし、「文庫版 怪盗ルパン 奇巌城」2005年初版を「新訂文庫版」とする。

その城は三百年もむかしの国王ルイ十三世式の古い城館で、屋根のとんがった小塔や鐘楼がいくつも立ちならび、その中央に、ひときわ高い、巨大な針のような尖塔が、天をつきさすようにそびえたっている。
「あの大尖塔があやしい。あのなかにとじこめられているのかもしれない」(クラシックP165)

その城は三百年もむかしの国王ルイ十三世式の古い城館で、屋根のとんがった小塔や鐘楼がいくつも立ちならび、その中央に、ひときわたかい、巨大な針のようにとんがった塔が、天をつきさすようにそびえたっている。
「あの塔があやしい。あのなかにとじこめられているのかもしれない。」(新訂文庫版P128)

以前国際子ども図書館に出向いて初期の版(初版かどうか不明)を確認したことがあるが、ここは覚えている。怪盗ルパン全集の初期は「尖塔」で、後期は「塔」だったので、たしかに、初版を元にしているようだ。
「尖塔」と「塔」。一字違いで大違い。「尖塔」というのは屋根の上の飾りで、ふつう人が住んだり入ったりできる大きさではない。(原作は「尖塔」であり、この部分のイジドールの推論はポプラ社版の創作。原作と比較しようとしているわけではないので、これ以上は触れない)


以下、クラシック版を読んでいて気になった箇所、気づいた箇所をあげてみる。比較しようと読んだわけではないので違いのうちのほんの一部だ。

「即死です。短剣のひとつきが致命傷です」
医者がいった。
「客間のマントルピース(壁へはめこみのだんろ)のかざりだなの上にあった短剣ですね。茶色の革帽子とならべてあった」
判事がいった。
「そうです」伯爵がこたえた。
「短剣は小銃などの武器といっしょに、装飾用に客間の壁にかけてあったのです。帽子は犯人のものにちがありません」
「昨夜の兇行当時のようすを、できるだけくわしくお話ねがいたいのですが」(クラシックP32)

「即死です。短剣のひとつきが致命傷です。」
と、医者が説明した。
「昨夜の凶行当時のようすを、できるだけくわしくお話ねがいたいのですが。」(新訂文庫版P23-24)

「茶色」の帽子はほかの箇所では「黄色」。まあ誤差の範囲。こんな風に、現在の新訂版では文章が省略されている箇所がある。このあとしばらく会話だけの文章が続くが、後期のテキストおよび新訂版では判事と伯爵が会話をしているという情報が省略されているため誰と誰の会話なのかが分かりにくくなっている(「伯爵がこたえた。」の後に改行が入らない方が分かりやすい)。また医者の登場シーンが削られているため、唐突の感もある。


四月の太陽はあかるく笑っている。(クラシックP113)

六月の太陽は明るく笑っている(新訂文庫版P86)

六月が正解。


「ぼくは、城内を調べるために、ひとりで夜中に城壁をのりこえて、しのびこもうと思うんです」
「いや、あの高い城壁は、かんたんにはのりこえられません。それに、すごい猛犬が二頭いますからね。ぼくの母が一時あすこに住んでいたことがある。そのとき飼っていたやつが、まだそのまま、いまでもおっぱなしてあるんです」
「犬は毒殺すればいい」
「そいつはかわいそうだが、しかたがない。けれど犬をころしても、建物のなかへしのびこむのがむずかしい。古い城ですから、戸じまりは厳重だし、窓には鉄格子があり、扉はすごくがんじょうです。たとえ、しのびこめたとしても、どこにルパンがいるか、どの部屋にきみの父がとじこめられているか、さがしだすのが大変です。なにしろ、部屋数が八十もあるんですよ」(クラシックP10)

「ぼくは、城内を調べるために、夜中に城壁をのりこえて、しのびこもうと思うんです。」
「いや、あの高い城壁はのりこえられません。秘密のくぐり戸からはいるほかに方法はありません。そこからしのびこんでもどこにルパンがいるか、どの部屋にきみのお父さんがとじこめられているか、さがしだすのがたいへんです。なにしろ、部屋数が八十もあるんですよ。」(新訂文庫版P132)

しかたがないのかよっ。毒殺は穏やかではないので削ったほうがよいだろう。


「坊やさま……坊やさま……」
 乳母のビクトワールが、小さいときにルパンを呼んだとおなじように、そう呼びながら(略)(クラシックP322)

「坊っちゃま……坊っちゃま……」
 ビクトワールが、小さいときにルパンを呼んだとおなじように呼びかけ、(略)(新訂文庫版P242)

坊やさま? 見慣れぬ。


シャロレー(P306)がシャルロー(P307)になっているのは校正ミスだろうか? 一部用語の統一がとれていないものがある。挿絵は奈良葉二氏だが、私には見覚えがない。テキストと同じく「怪盗ルパン全集」の初版の挿絵が元らしい。私が昔読んだ版では中村英夫氏が担当していたらしい。ただし、表紙の題字のフォントは初期と後期で変わっているらしいのだが、今回のポプラ文庫クラシックは初版のものではないらしい。

新訂版で行われている用語の言い換えはないようだ。巻末の用語についての注意書きに「原作者および翻訳者の意図」と書かれているのだけど、あくまで南版は南版だなあと思う。


ポプラ文庫クラシック「怪盗ルパン全集シリーズ」刊行予定

2010/01/03

「カリオストロ伯爵夫人」の漫画化作品2題

どちらも女性向け雑誌に掲載された漫画。ハーレクイン系は買ったことがないし、グリム系はもう何年も買っていないので、結構漫見逃しているのかもしれない。


■原のり子「カリオストロ伯爵夫人」
雑誌「ハーモニィRomance」2009年夏号。129ページ

再録。初出は不明だが2回に分けて掲載されたらしい。原さんの絵は、私にはちょっと固いかな。ストーリーは原作に忠実ではあるのだけど、筋を追いかけているだけでメリハリがない感じ。クラリスはボーマニャンの娘だったという設定で描いているようだ。


■吉村菜由「カリオストロの娘」
雑誌「月刊まんがグリム童話」2003年10月号。40ページ

雑誌の切り抜きを処分しようと、中身を確かめていたらこれが残っていた。まだルパンシリーズを再読する前でルパンものだとはまったく意識してなかったし、思いだしもしなかった。残しておいたのは描き手が吉村さんだったからで、むしろ前髪ぱっつん少女(クラリス)が印象に残ってたくらい。よくとっておいたなあ。

原典のあらすじを残していないのだけれど、参考文献には創元推理文庫版「カリオストロ伯爵夫人」が挙がっている。中身は「アルセーヌ・ルパン」。ノンシャラント号を悠々自適号と意訳しているのはどの翻訳だったっけ。扉絵の名前表記はル・ブランになっている。ルブランだってば。

雑誌のこの号の特集が「女の仕返し」がテーマなので、主人公はジョゼフィーヌ。クラリスはラウールのおさななじみで、踊り子でブリジット・ルースランの付き人という設定になっている。カリオストロに伝わる言葉を換えているけれど、7つの石や宝はちゃんとでてくるし、この手の雑誌としては原型が残っているほうだと思う。ジョゼフィーヌの心情に絞ってまとめている。ラウール犬がかわいい。

「たんけんぼくのまちスペシャル」

ETV50 リクエスト第1位 ありがとう「たんけんぼくのまちスペシャル」と題されて2009年の大晦日に放送された記念番組。第1回の再放送と、新作映像が放送された。(録画に失敗したので以下の内容には記憶違いがあるかもしれません。再放送希望!)


のっけからチョーさんはチョー浮かれてます(笑) 城島さんに書いてもらった「一等町!」もとい「一等チョー!」Tシャツに黄色いパーカー姿でご登場。

記念すべき第1回の再放送。実は第1回はNHKにマスターテープが保管されていなくて、視聴者からの提供によるもの。だから画質はちょっとよくない。この回は昨年(2009年10月)に出たDVDに収録されている。

新作映像の前に、最終回はどんなだったかと、少しだけVTRが流れる。大漁旗をマントにして、チョーさん号で旅立つ姿をちらり。

第1位記念の新作「たんけんぼくのまち あの愛をもういちど」。チョーさんは8年間、日本のあちこちで修行をしていたけれど、最期の年度で修行していたのは神奈川県三浦半島。その思い出の地に出向くチョーさん。20年前、三浦のおじさんのところに初めて行くため駅に降り立ったチョーさんは、公衆電話で謎の指令を受けたのだった(実はおじさんからの指令)。そんなことがあったなと思い出していると、突然公衆電話が鳴った!

電話の指令は、いそがしいので、配達を頼まれてくれないか?というもの。しっかり用意されていた大根とチョーさん号とともに出発。だいこんに落書きするのはあまりよろしくないのでは?(笑) 無事に配達をすませ、昔のようにいろいろな場所を探検していくチョーさん。そのうちの一つ大漁旗を作っている職人のうちだった。最終回の大漁旗マントはここからきているのか。

無事お店に着いたチョーさんが会ったのは、懐かしいおじさんおばさん。そして、現在はお店を手伝っているという、息子さん夫婦、お孫さんたち。おじさんおばさんにしっかりハグをするチョーさん。おじさんは、チョーさんの部屋はそのまま残してあるよ、といって案内。そこには、壁一面に貼られたチョーさん地図! すごい!! 「たんけんぼくのまち2009」と今回のスペシャルに登場したチョーさん号(自転車)は三浦のおじさんのところに保管されていたものらしいから、この部屋は本物だろうと思う。

そして、今回の経験を地図に書き上げるチョーさんだった。よかったよかった、と終わるはずなのに、最後は海に落っこちちゃった。芸人裸足だ(笑)


このスペシャルでは、主題歌がなんと3番まで流れた(元からあるのは1番のみで、2番と3番は今回チョーさんが書き下ろした)。私は、歌詞を継ぎ足すのは好きではないけれど、チョーさんの思いが詰まったよい歌詞だったと思う。

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□2010/01/15
チョーさんのブログに大晦日に放送された特番関連の情報が載っています。
TOKIOの城島さんに書いてもらったTシャツ。
1等町!!|きのう チョー あした (声優・俳優 チョーの公式ブログ)
http://ameblo.jp/chosans/entry-10431342609.html
チョーさんが作詞した「たんけんぼくのまち」テーマソングの2番と3番の歌詞。
たんけんぼくのまちテーマソング|きのう チョー あした (声優・俳優 チョーの公式ブログ)
http://ameblo.jp/chosans/entry-10432491247.html

映画「パブリック・エネミーズ」

あまり楽しめなかった。淡々と進む感じで、とくに恋愛部分については、デリンジャーがロケットに入れた恋人の写真を眺めるのも、単なる記号に思えてしまってだめだった。だから、ラストも本来ならきれいに落ちているのだろうけれど、とくに感慨もなく。銃撃戦が見所なのだろうけれど、ドンパチは好きじゃないのでねえ。音響のよい劇場で見たので耳がやられた。


時代は世界恐慌の4年後の1933年。ここまでくると本当に時代劇だ。服装や車や建物の内装など。服は生地や仕立ても今とは違っていて格好よく着こなされていた。似たような服装の男たちばっかりになってしまったが。

それもあって人物の顔が覚えられず、デリンジャーすらどれだ?状態。顔で判別できるようになったのはデリンジャーと、パーヴィス捜査官ぐらい。あとは名前で判断。恋人のビリーは映画「エディット・ピアフ」を見ていたのですぐ覚えられたのだけれど、FBIの女性職員とビリーが似ていたのであれ?と思った。


「世界犯罪者列伝」(JICC出版局)という本に「社会の敵」の称号を最初に与えられたのは、デリンジャーだと載っていた。そういうこともあって見に行ったのだけれど、「社会の敵」とまで呼ばれるようになる説得力がないというか。徒党を組んでいるだけで、他のものはさて置き、何よりもデリンジャーという感じもしないし、民衆人気もぴんとこず。いちおう、FBIという組織が作られる頃で、州の壁とか予算の限界とかあたらしい組織の必要性とか描かれてはいたのだけれど。どうして「パブリック・エネミーズ」という複数型で「ジョン・デリンジャー」なのだろう。

ちなみにこの本には死をのぞいては凡庸な犯罪者とも書かれている。また、最期の写真も載っている。デリンジャーはシカゴの死体公示所(モルグ)で公開され、野次馬が2万人も訪れたらしい。ジャック・メリーヌの写真は車に載ったままだ。しばらくのあいだそのまま市民の目にさらされた。パリの大通りがメリーヌのモルグとなったといえる。


『パブリック・エネミーズ』 大ヒット上映中!!
http://www.public-enemy1.com/

デリンジャーが最後に見た映画。
男の世界(1934) | Movie Walker
http://movie.walkerplus.com/mv1417/

フジテレビ「新春かくし芸大会FOREVER」

かくし芸が最終回を迎え、過去の名作を振り返る企画で占められていた。ほとんど見たことはなかったのだけど、インディー・ジュンズという作品が名作らしいということで、それ目当てにちょっとみてみたら、井上順さんと加藤茶さん演じる「怪盗アルセーヌ・ルパン」のシーンが流れていた。撮影シーンに本物の斧?武器を使ったらしい。危ない(笑)

で、衣装から順さんがルパン?と思ったらそうみたいですね。うれしい。井上順さん好きなので。

新春かくし芸大会・過去の演目一覧 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%98%A5%E3%81%8B%E3%81%8F%E3%81%97%E8%8A%B8%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E3%83%BB%E9%81%8E%E5%8E%BB%E3%81%AE%E6%BC%94%E7%9B%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
配役宝典 第六版 あ その8
http://www.geocities.jp/haiyaku_houten/honbun/a8.html

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