アニメ劇場版「鉄人28号 白昼の残月」感想
DVDで鑑賞。やはり私はTVシリーズのほうが好き。劇場版は、訴えかけられるものがないというか、自己完結の姿を見せられているような気がする。理屈が理解できないところも、紋切り型の表現や言い切らない台詞回しもTVシリーズでも同じといえば同じだけれど、尺がある分楽しむ余地はあった。TVシリーズの「間」が好きだったのかもしれない。なぜ正太郎でなくショウタロウなのかというのも気にかかる。
破壊と修復。TVシリーズでは第1話で正太郎砲弾に破壊された東京タワーが、シリーズ後半ではしっかり立っている、そんなことで表現されていたものが、ただ「破壊と修復」という言葉を使われてもしっくりこない。音楽は劇場では迫力あったけれど、やはり名曲と作品に当てて作られた音楽というのは別なんだと思った(実写版は音楽があってる)。
作画がTVシリーズよりも安定しているし、背景美術も緻密だし、絵の面では楽しめる。理屈ぬきで言うのなら、MONSTERが一杯出てくるところやゼロ戦で弾交わすところや鉄人がロボットを倒すとシーンなど好き。しかし一番印象に残るセリフは「お目覚め?」だったりする。このセリフは何度聞いてもぞくっとする。
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