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2007/12/09

「奇岩城」探求(その10) 海のオベリスク

※以下の文章は「奇岩城(4)」の内容に触れています。※


「奇岩城」ではさまざまな表現を用いてエトルタのレギーユ(エギーユ)を描写している。その中にはちょっと捻った表現もある。例えば、この箇所。

ノートルダム大聖堂の塔よりも高く、都市の中の大広場よりも広い花崗岩の基礎の上に築かれた未知の要塞(岩波P306-307)


ここで言うノートルダムの塔というのはパリのシテ島にあるノートルダム大聖堂のことだろう。パリの街並みから抜きん出て高い建物であり、高さの指標にはもってこいである。ノートルタムの塔(鐘楼)は高さ69メートルで、エトルタのレギーユは約80メートル(77メートル)だから、この記述は正確だ。しかし、ノートルダム大聖堂を実際に見たときに分かるのは、2つの塔(鐘楼)より高く大聖堂の中央に聳える尖塔があるということである。

ImageNotre Dame de Paris by day.jpg - Wikimedia Commons
http://commons.wikimedia.org/wiki/Image:Notre_Dame_de_Paris_by_day.jpg
france-パリ観光名所
http://www.franceinformation.or.jp/paris/guide/guide.html

尖塔(エギーユ)は塔より高い、というわけである。尖塔については「奇岩城」探求(その8)でも触れたとおり。また、ノートルダムの塔は、普通名詞的に捉えることも出来る。ノートルダム大聖堂はフランスには数多くあり、ルーアン大聖堂も正式にはルーアンのノートルダム大聖堂で、尖塔は塔より高い。(尖塔のない大聖堂や尖塔が低い大聖堂もある)


そうなると俄然続きの文章も気になってくる。広場はエギーユと何のかかわりがあるのだろうか。広場にあるエギーユといえば、記念塔やオベリスクではないだろうか。おなじくエジプト由来の石の建造物であるピラミッドが複数の石を積み上げて出来ているのに対して、オベリスクは花崗岩を削り出してできた一枚岩である。エトルタのレギーユは断崖が(断層で切り離されて)削られてできた一枚岩であり、見た目も似ている。「奇岩城」中でレギーユを指してオベリスクと2回言っている。その箇所の一つは「奇岩城の大嘘」とは?(その2)で引用している。

世界のオベリスク
http://members.aol.com/Sokamoto31/obelisk_j.htm
Cleopatra's Needle - Wikipedia, the free encyclopedia(英語)…クレオパトラの“針”
http://en.wikipedia.org/wiki/Cleopatra's_Needle
Aiguilles de Cleopatre, vers 1873, non loin de la place des Consuls.(仏語)…クレオパトラの針が元々立っていたのはエジプト:アレキサンドリアのコンソール広場
http://www.egyptedantan.com/alexandrie/alexandrie.htm
Obelisque d'Arles - Wikipedia(仏語)…アルルのオベリスクはアルルのエギーユとも呼ばれている
http://fr.wikipedia.org/wiki/Ob%C3%A9lisque_d%27Arles

オベリスクは他国に流出することが多く、フランスではコンコルド広場のオベリスクが有名である。また、オベリスクに似せた記念塔も各国で作られた。小学館ロベール仏和辞典のobelisque(オベリスク)の項に「2 (オベリスクを模しておもに19世紀に作られた)方尖塔、記念碑。」とある。アメリカのワシントン記念塔は1848年に着工している。
ワシントン記念塔 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%B3%E8%A8%98%E5%BF%B5%E5%A1%94


エトルタのレギーユは、断崖から削り取られた天然の巨大オベリスクと言えるのである。ちなみにエトルタのレギーユは約80メートルであるのに対して、コンコルド広場のオベリスクは高さ約23メートルである。


前→「奇岩城」探求(その9) 海のエギーユ
次→「奇岩城」探求(その11) エギーユの眺め

※以上の文章は「奇岩城(4)」の内容に触れています。※

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