第一次世界大戦前の「虎の牙」(続)
「虎の牙(11)」はフランス本国で出版(1921年)される前に、アメリカで出版(1914年)されたのですが、Webで当時の英訳本を発見しました。
Internet Archive Details The teeth of the tiger
http://www.archive.org/details/teethoftiger00lebliala
Djvu形式、PDF形式の二つの画像があって、文字情報をTXT形式で提供しています。この本は、カリフォルニア大学図書館の蔵書なのですが、元はイザベル・エリスさんという女性が所蔵していたみたいで、彼女の蔵書印が付いていたり、内容以外でも面白いです。
口絵には映画のシーンから撮られた写真があります。特に画像加工ソフトを持っていないので荒いですが、アップしてみました。
→A SCENE FROM THE PHOTOPLAY(jpg)
主演はデビット・パウエルと(David Powell)いう人です。
これを見ると、1914年の時点で映画の撮影が完了していたか、映画自体がほぼ完成していたようですね。公開は第一次世界大戦を挟んで1919年になったようです。
さて、このインターネット・アーカイブの信頼度はどれくらいでしょう。基本はOCRスキャンをしているのだろうけど、文字がくっきりしすぎているし、元の文字を薄く消して、文字情報を載っけているようにも見えるのですが、やはり、スキャンしたままのようです。少々加工はしているでしょうけれど。
たとえば、インターネット・アーカイブには「三つの目」も上がっていますが、やはり読み取りミスがあるようです。
Internet Archive Details The three eyes
http://www.archive.org/details/threeeyes00lebliala
○口絵(全体の6枚目)
THE WOMAN OF MYSTERY
表示は「OF」、文字情報は「or」
THE SECRET OF SAREK
表示は「OF」、文字情報は「OP」
EYES OF INNOCENCE
表示は「OF」、文字情報は「or」
○14ページ
He was going through the garden and back to his Yard.
表示は「going」、文字情報は「goin<;」
こんな感じです。「虎の牙」でもギリシャ数字が上手く認識されていないのが分かります。
ちなみに
THE WOMAN OF MYSTERY→「オルヌカン城の謎(8)」
THE GOLDEN TRIANGLE→「金三角(9)」
THE SECRET OF SAREK→「三十棺桶島(10)」
EYES OF INNOCENCE→原題「Les yeux purs」。1902年発表の長編小説。
です。
とすると、文字情報(またはTXT形式)をそのまま信用するとちょっと痛い目にあうということですね。贅沢すぎなのは分かっているけれど、スペルをチェックしたタイプ版テキストも上がっていると嬉しいんだけどなあ。英語分からない者としてはテキストでコピーして翻訳できると実にありがたいので。「虎の牙」の場合はグーテンベルグに、タイプしたものが上がっているけれど、出版や訳者の情報が分かりにくいです。
The Teeth of the Tiger by Maurice Leblanc - Project Gutenberg
http://www.gutenberg.org/etext/13058
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