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2006/12/13

ジェイムズ・モートン「わが名はヴィドック」

副題:犯罪者、警察密偵にして世界初の私立探偵の生涯とフランス革命時代
栗山節子訳、東洋書林、2006年
http://www.toyoshorin.co.jp/detail.php?isbn=4887217161


前半はなかなか読みすすめられなかった。脱獄話ばかりで世間とかかわりがない分面白みがなかったからだろうと思う。読み進めていくと面白くなってくるけど、年代や人物名がたくさん出てきて覚えられない。覚えられてたら楽しめただろう。この本を元に年表や人物を整理したら結構面白いかも。

ヴィドックは何度も何度も脱獄を繰り返すのだけど、現実に脱獄を試みるというのはなかなか凄まじいと思った。最初の頃何度か出てくる足焼き強盗というのは被害者の足の裏を火で焼いて脅迫する強盗団。この拷問方法は「金三角(9)」でエサレス・ベイがやられたやつだ。恐ろしや。

ヴィドックのお仲間であったり、ヴィドックが追った犯罪者の例がいくつも紹介されている。

ジョサスには思いやりもあったようだ。アザール通りのアパルトマンに出ものがあると聞いて押し入ったが、あったのは質札の山だけ。そこで家具を壊したことをわびるメモとともに修理代として五ルイを置いてアパルトマンを後にした。

礼儀正しい強盗の伝統というわけだ。


見ててよかった「天井桟敷の人々」。この本を読むのにかなり期間が掛かってしまったので、その間にたまたま見たのだった。映画に出てくるジャン・ガスパール・ドゥビュロー(バチスト)、フレデリック・ルメートル、ピエール=フランソワ・ラスネール、みな実在の人物だ。このうちルメートルがヴィドックと交流があったらしい。映画のルメートルはフランスのおしゃべり男はかくやという感じ(ラスネールよりルパンっぽいイメージがした。もちろんルパンはどっちにもなれると思うけど)。実在のルメートルは「ヴォートラン」という戯曲を演じたことがあるそう。「ゴリオ爺さん」を元にバルザック自身が脚本を担当。芝居は即日上映禁止。もちろんヴォートランのモデルはヴィドック。

パレ・ロワイヤルとグラン・ブルヴァール
http://www.u-gakugei.ac.jp/~seminair/memoire/02/iwama.htm


ヴィドックの回想録は「ヴィドック回想録」として日本語訳されている。回想録はいくつかあるので、どれが元になっているか不明。
フランソワ・ヴィドック著、三宅一郎訳、作品社、1988年
作品社:ヴィドック回想録
http://www.tssplaza.co.jp/sakuhinsha/book/kaigaibungaku/tanpin/140x.htm

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