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2006/08/17

映画「ルパン」感想(DVD視聴)

一度字幕で見ようとしたけれど、長いし小さい画面で字幕を見るのに疲れてしまって途中で止めてしまったからDVDで見るのは初めて。映画館で原語を聞きなれていて、シーンによっては声が浮かんでくるので、どの人も違和感があるけどそれを踏まえつつ感想。

アルセーヌ・ルパン/ロマン・デュリス:宮本充
ジョゼフィーヌ・バルサモ、カリオストロ伯爵夫人/クリスティン・スコット=トーマス:増山江威子
ボーマニャン/パスカル・グレゴリー:大塚芳忠
クラリス・ドルー=スピーズ/エヴァ・グリーン:島本須美
ドル=スピーズ公爵/ロバン・ルヌーチ:小林清志
(ストーリーが間違ってるはキャスト名が正確でないは日本版はどうもいいかげん。ドルーは名前じゃない)
クレジットがなかったので、他のキャストは不明。


宮本さんは青年役が多いイメージだけど、こう聞くとロマン・デュリスは声は高いんだなあと。吹替えだと2枚目過ぎるー(声が)、と思いつつ聞いてた。2枚目というか、完成されてしまっていて、後半はそれでもいいけれど前半はルパン自体が未熟だから違和感アリアリ。

島本さんはさすがに上手い。エヴァ・グリーンの声を聞いていると、ときどき何かが引っかかるんだけど、それが遠藤久美子さん。ぜんぜん似てないんだけど、うっすら何かが似てる。とこがだろう。

一番懸案だったのは増山さん。でも思っていたよりはよかった。声は時につれて変わっていくもので、最近頓に思うのだけど、同じ人であっても何かが違うと感じる人がいる…その一人。数年前のパーマンの新作を見たときも、増山さんがネックだった。声を出すのに精一杯で演技まで行き着いてなかったし、最近TVCMのナレーションを聞いてもどうも無理を感じられるようになっていたけど、今回は作った声じゃないからマシに聞こえた。セリフも多くて慣れていくし。

予想外にダメだったのはドルー=スビーズ公爵。クラリスが父親に反発できてたのも父親が元気でまだ若かったからで、それを小林さんが当ててしまうと…セリフが少ない分きつい。TVのナレーションで聞く分にはあまり変わったように思えないのだけど。私がドルー公が好きっていうのもある。だって娘のことが好きそうだし、娘に新しいトレーナーを紹介されたらいそいそ着替えて出てくるし憎めない。

ボーマニャンはキャスティングを見た瞬間芳忠さんしかないと思っていたので、嬉しかった。やっぱりアメリカーンな感じがするけどね。ボーマニャンは列車の小さな鏡でササッと身だしなみを整えるシーンがあるのだけど、さすがフランス人だ。アルセーヌとの対決シーンになってくると宮本さんの声もなじんでくるのでいい感じ。


□翻訳について
字幕よりは全体の流れが分かりやすかったように思う。内容が頭に入っているせいもあるのだろうけれど、謎解きのつながりもすっきりしてた。字幕のほうが情報量が多いように思うけど、要点が何か分かりにくい箇所もあったから。

細かいところで気づいた点では
・ダンドレジーとして最後に聞きたいというセリフが訳されてた。
字幕では訳されてない。ダンドレジーかルパンかというのは重要なテーマなので訳して欲しかった。

・ゆうべアルセーヌがジョジーヌにキスをしたというセリフが正しく訳されてた。
劇場版では字幕が間違っていた(今夜)けれど、DVD字幕確認したら直っていた(昨夜)。奪われたもの(唇)を取り返すキスだからこちらが正解。

・盗みはあそびじゃない。抑えきれない情熱だというセリフ。
元のセリフが分からないから何とも言いようが無いのだけど、盗みは情熱で、抑えきれないから上手くコントロールして実行しろといってるのじゃないかなと思う。このシーンは字幕では血のたぎる情熱だとなってて、それだと情熱のままに行けといってるようにも思えて違和感がある。

それからルイがいい感じにマッドサイエンテッストっぽくて楽しかった。美しく仕上げるまで埋葬させないとという信念が感じられる。私の(義眼)コレクションって。


□メンドリ
ジョゼフィーヌがクラリスに、こんな世の中で子供を産むなんて物好きね、メンドリみたい。というようなセリフがある。原語ではジョゼフィーヌの妬みが怖~って感じだけど、ここはメンドリがポコポコ卵(子供)を産むことを揶揄して言ったと思われる。というのはジョゼフィーヌは子供が産めないことに強烈なコンプレックスを抱いているから(だからわざと子供は産むもんだなどと言った訳ね。刺されて当然だボーマニャン)。

メンドリを表す言葉いくつかあって、何が使われているか分からないけれど、プル(poule)やココット(cocotte)という。後者は幼児語とも。実はベル・エポック期に高級娼婦はココットと呼ばれていた。「ルパンの冒険」の小説版でルパンがアン・ココット(卵入りシチュー)が好きと言っているけれど、この種のセリフは時と場合によっちゃあ“高級娼婦が好き”ということになりはしないかとドキドキしてるんだけど、穿ちすぎですね。この箇所は戯曲で見つからないので、たぶん小説化した人の創作だと思う。

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