アルセーヌ・ルパンシリーズ読了
たぶんシリーズ全部読んだのは初めてだと思います。不思議とルパンが格好いいとは思わなかったです。変わりにバ…カと言いたくなるような時が少おし。それより後ろから蹴りいれたくなることがしばしば…(もちろん女関連で)。懲りない男ですよね。だからこそ好きになれたというか、飽きないというか、面白かったと言うか。
最初の出会いはポプラ社で、後に偕成社を読み、悪人っぽいルパンにショックを受けた覚えがあります。偕成社とポプラ社の全集はそれぞれ順番もタイトルも違っていて、ずいぶん混乱したな。最後のほうはタイトルがだんだん怪しげになっていくし…。ずっと読みたくはあったけど、そういうことを含めてなかなか手を出しづらかったのだと思います。
今回読んだのは翻訳版(完訳版)だけれど、たとえば1作目「アルセーヌ・ルパンの逮捕」に出てくるベルナール・ダンドレジーという名前が、ルパンの従兄弟の名前だと分かるのは13冊目の「カリオストロ伯爵夫人」。そういうシリーズ物ならではの仕掛けが味わえるし、いろいろ発見がありました。
ルパンとのコンビで一番気に入ったのはマズロー。読み進めるとだんだんマズローがかわいそうでかわいそうで。それでも親分を裏切り切れないマズローを応援してました。ルパンとベシューとの関係は今ひとつ理解できなかったです。話は好きなんですが。でもやっぱり「虎の牙」あたりまでの華々しい活躍こそルパンって言う感じがします。それ以降はルパンなのかルパンじゃないのかはっきりしなくなる。「八点鐘」は前書きにある通りルパンじゃないとされているけれど、後の話でルパンが経験したこととなっているし、なのに最後はルパンでも分からなくなってて、どうでもいいじゃないかとはぐらかされてしまう。ルパンとして考えるか、そうじゃないと考えるか、それも面白そうだけど、ただ「八点鐘」は私としてはルパンから最も離れてると思います。
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