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2005/12/12

植松三十里「里見八犬伝」

小学館文庫、2006年
小学館:里見八犬伝
http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solrenew_detail?isbn=4094080643

2006年正月に放映されるドラマのノベライズ本。予習を兼ねて買ってみた。原作読んでいるけど、山下定包がぴんぴん生きてるし伏姫は姿かたちもない状態なので(いいの。気長に読むつもりだから)。「八犬伝」なんて珍しいと思っていたら、来年戌年なんですね。高田衛「八犬伝の世界」がちくま学芸文庫から復刊したのもその影響かな。(ちくま文庫はなぜああも高いのだろう…)

ノベライズ本なので文章は情緒もそっけもないのは仕方がないか。玉梓(たまづさ)の呪いから伏姫の自害と珠の飛散、八犬士の集合、玉梓の成敗まで一挙にやっているので目まぐるしい。でも実際のドラマとは違っているかもしれない。親兵衛役の子は16歳のようだから11歳の役を演じるのは無理でしょう。

ラストの描写はちょっと…このシーンがあるとすれば毛野役が女性なのは安心するけど(男だと証明するシーンはどう処理するんだろう)、男となよけた男だったら嫌だー。小説全般に出てくるので大輔が目立っているけれど、この〆からするとやはり主人公は信乃なのかな。カップル成立は信乃だけだしドラマではもっと盛り立てて欲しい。

戸惑ったのが犬坂毛野の名前が犬坂旦開野(あさけの)となっていること。八犬士の名前をそらで言える人は少ないだろうし、毛野は知っていても旦開野という名前を知らない人もいるのでは。本名は犬坂毛野と言ってるし、旦開野は女としての偽名なのだからそれで名乗りをあげているのはおかしい。いっそ最初から毛野でいいんじゃないのかなあ。オリジナルキャラはいないようだから(設定の違う登場人物はいる)、八犬士の名前を広く覚えてもらうためにも犬坂毛野であって欲しかった。この本にはドラマの宣伝の腰巻がついていて、そこでは犬坂毛野となっているのだし。

ほかにゝ大法師(ちゅだいほうし)を金碗大輔(かなまりだいすけ)で通している。最初に出家してしまうし、腰巻はゝ大となっているから、これもあわせたほうが分かりやすいと思うのだけど。

なお、このノベライズ版の描写は碧也ぴんくさんの漫画「八犬伝」の影響があるらしい。読んだことがないのでどこがそうなのか分からないけど。舞台を近未来に移して翻案した碧也さんの漫画「BLINDGAME」(ニューエイジ八犬伝)は読んだことがあるけどね。

里見八犬伝
http://www.tbs.co.jp/satomi8/


2005/01/15追記:
TBSの正月ドラマを見ましたが、このノベライズ本とはかなり違っていました。奥付にドラマの脚本を原案として、馬琴の八犬伝を参考にしたとあるのですが、まさに原案レベルでした。ドラマと違い八房が登場するけれど、始めと終わりが好きではないので私はドラマのほうがいいです。

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