「カリオストロ伯爵夫人」平岡敦訳
ハヤカワ文庫、2005年8月初版、解説:北原尚彦
Yahoo!ブックス - カリオストロ伯爵夫人 / モーリス・ルブラン/著 平岡敦/訳
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31585172
ルパンシリーズ読み返してみて思うことはルパンが若いなーということ。考え方が前向きではつらつとしているし、年配のものをおちょくるところもそう感じる。ルパンは作品ごとに年齢がちがうけれど、怪盗紳士から奇巌城はだいたい20代半ばから30代頭で、この話でのルパンは弱冠二十歳。でも後期にかかれたせいか初期の作品よりあまり若さを感じないかも。あまり余裕がないせいかな。
もっと上かと思っていたけどカリオストロ伯爵夫人って20台半ばくらいなのか。この話のルパンはなかなかにサイテーな男です。ルパンと女性の心の動きがちょっと分からなかったりする。ルパンって自分のことは棚に上げて犯罪を犯す女性に対しては結構冷たいんですよね。謎については途中あまり気にせず呼んでいたら、謎解きのシーンでそうくるか?!と思った。この壮大さがたまらないと改めて思う。
文章については新訳なので読みやすい。解説は過去に映像化されたルパンシリーズについて触れていて興味深かった。もちろんロマンデュリスの映画や、デクリエールのドラマも含まれている。
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