光文社文庫「鉄人28号」4巻-5巻 感想
冬でも半ズボンという基本を抑えつつ、さらにコートを羽織らずマフラーという王道スタイルにある種感動。アニメの京都編のスタイルはここからきていたのか。その前の話でも体を木に縛り付けられてその縄を噛み切る正太郎というのもあってにやりとしてしまう。しかも噛み切っているところがすごい。アニメの正太郎の顔は初期の正太郎を元にデザインされているようで、読むに当たって結構とっつきやすかった。(サンデーコミックスに収録されている後期の正太郎とはちょっと印象が違うので)
敷島博士お久しぶりです。っていうかご無沙汰すぎ。博士のみならず鉄人そっちのけで、鉄人を手に入れんとする者どもの思惑が入り乱れていて、ニコポンスキーに加え、スリル・サスペンス、ジャネル・ファイブまで登場して3つ巴、4つ巴の様相を呈してきた。鉄人は操縦されているといより、孫悟空の頭の輪っか(緊箍児「きんこじ」と言うらしい)みたいに、言うこと聞かんかおらおらーと刺激与えられて従ってるみたいな気がする。それにしても敷島博士って結構強いのかも?伊達に戦後南方をさまよってたわけじゃないですね。
鉄人28号関連本で見た煙草を燻らすニコポンスキーのカットに惚れていたので5巻でそれが見られて嬉しかった。でも、原作の初期を読んだことが無い人で、これから読みたいと思う人は鉄人28号関連本やWebに載っているあらすじ、登場人物の情報を読まないほうがいいかも。これまでに出た本で原作に関する部分は極力読まないようにしてきたけど、やっぱり目に入ってしまうもので、いざ光文社文庫を読んでみると予備知識無く読みたかったと思うことがある。原作が容易に手に入らないのが現状である以上仕方が無いけど。
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